広大な敷地には、まるで「バスの墓場」と呼べるような光景が広がっていた。 所狭しと並ぶ150台は、2025年の大阪・関西万博で使われた電気自動車(EV)バスだ。 大阪メトロ(大阪市)が北九州市のメーカーから購入したが、相次ぐ車両トラブルで運行停止に追い込まれた。 なぜ、大阪メトロは不具合を抱えた車両を導入したのか。複数の幹部を直撃すると、意外な答えが返ってきた。 「購入先が、そんなメーカーだとは知らなかった」 経営幹部でさえも十分に認識していなかった事実。その経緯を追うため、記者は大阪メトロの内部資料を入手した――。 資料に書かれた重要な事実 万博開幕の3年前となる22年3月中旬。大阪メトロ本社4階の会議室で、社長や常務ら最高幹部による経営会議が開かれた。 議題となったのが、EVバス導入に伴う補助金申請についてだった。 担当する交通事業本部は国や大阪府・市の補助金を活用し、万博来場者の輸送に

