図解
※記事などの内容は2019年5月2日掲載時のものです
英国で2010年に始まった女性の役員登用拡大を目指す「30%クラブ」が今月、日本でも活動を開始した。英国では主要企業の女性役員比率を3割に高めるのに貢献した。低空飛行を続ける日本でも成果を挙げられるか、注目される。
活動には資生堂の魚谷雅彦社長や大和証券グループ本社の日比野隆司会長、日立製作所の東原敏昭社長ら、主要企業トップら30人(4月23日時点)が参加。自社の女性役員比率について数値目標と期限を設け、達成に向け主体的に取り組んでいく。機関投資家のメンバーには株主として投資先に女性登用を働き掛けてもらうほか、メディアや政府、大学などと協力し、多角的な活動を展開する。
欧米では近年、女性登用は企業の利益につながるという認識が広がっている。女性役員の多い企業はそうでない企業に比べ収益性が高い傾向にある上、コーポレートガバナンス(企業統治)の向上やイノベーション創出促進、ブランド力強化も期待できるとされる。
「30%クラブジャパン」の立ち上げを主導してきたデロイトトーマツコンサルティングの只松美智子さんは、女性登用を「人権問題ではなく、持続成長のためのビジネス上の課題」と捉えている点を強調。活動を通じて日本での理解を深め、主要100社の女性役員比率を20年に10%、30年に30%まで引き上げることを目指す。
経済協力開発機構(OECD)によると、日本の主要企業の女性役員比率は17年に5.3%。英国(27.2%)や米国(21.7%)など他の先進諸国を大きく下回る。
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