石垣の隙間からさえ見せない加工跡 名城復活に向けて光る「職人技」

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内海日和
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 丸亀城(香川県丸亀市)の石垣復旧工事が進む現場から東に30キロ。日本三大石材産地として知られる地域がある。

 「ガガガガガガガ」「カーンカーン」。石材に囲まれた場所に音が響く。職人の一人がルートハンマーと呼ばれるドリルを手に、1メートルほどある石の上にのって穴を開ける。もう一人は、石の側面に時々しゃがみこみ、水平に削れているか確認しながら、ノミと専用の金づちを使って、少しずつ石を成形していく。

2018年の西日本豪雨の影響などで、石垣が崩落した丸亀城。新しく調達した石材は、築城された江戸時代と同じような見た目に仕上げる必要があります。「石垣の名城」を元の姿に戻すため、石と向き合う人々を訪ねます。

 丸亀城の石垣に使う新石材の製作を担うのは、国内有数の高級石材「庵治石」の産地で、1900(明治33)年に創業した三好石材(高松市)だ。

 これまで、民家の石垣施工の経験はあったが、文化財復旧に携わるのは初めて。三好正人社長(64)は「とても名誉なこと。断る理由はありませんでした」と振り返る。

加工は1石に1週間かけることも

 復旧工事の施工者である大手ゼネコン鹿島から必要な石の数と大きさの発注を受け、北木島(岡山県)をはじめとする瀬戸内海の島々の採石業者から必要な石を調達する。

 採れた石は、島々から船やトラックで海を渡り、高松市庵治町にある三好石材の加工場に運ばれる。

 そこから、石を加工していく…

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