米国が自由貿易を見限った日 偶然ではなかったトランプ氏の登場

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ワシントン=榊原謙
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 トランプ関税の背景には、自由貿易体制の要である世界貿易機関(WTO)への米国の失望がある――。今年発足30年のWTO体制を研究する中央学院大の中川淳司教授は、そう指摘します。第1次トランプ政権の発足(2017年)の8年以上前に起きた、米国のWTO離れを決定づけることになるある事件とは。

 ――多国間での関税引き下げなどを目指したWTOの1995年の発足時から、米国は低関税を維持しましたが、新興国の関税削減は進みませんでした。それがトランプ大統領の「不公平だ」という主張につながっていますね。

 「WTOというこの30年間のプロジェクトの最大の誤算が、(2001年から始まった多角的貿易交渉)ドーハ・ラウンドの失敗だ。多くの国が、WTOに貿易自由化の『フォーラム』としての期待を持てなくなった」

 「基本的にWTOの多国間交…

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この記事を書いた人
榊原謙
アメリカ総局|米国経済担当
専門・関心分野
米国経済、世界経済
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