仲良くしていた主婦の人とお別れしようと思う。
人がMMOに依存していく様を見て、なんとなく書きたくなったので書く。
しかし、繋がりたいタグなどでフォロワーが増える毎に彼女のMMO生活は徐々にキラキラしてきた。
まずは軽いフレンド交流から始まったそれは、元より距離バグ気味のあった彼女にはよい刺激になったらしい。
周囲の人が相方やうちよそ相手を組んで交流をしていると知った彼女は「私は主婦でうちよそは旦那公認!リアル発展の可能性もないのでおすすめ物件です!誰か声掛け待ってます!」と宣伝しまくるようになり、1年も経たずにめでたくうちよそ相手を見付けてゴールイン(結婚式ロールプレイつき)。
ゲーム内の花束のアイテムを持ってプロポーズ()をしたらしい。
ゲームの中での疑似恋人を手に入れたことで、彼女はより一層ゲームに自らの居場所を感じてのめり込み始める。
最初は「誘ってくれたら懐きます」「尻尾振ります」と誘われ待ちばかりであったが、身内と呼ばれるメンバーが増えたことにより本人の積極性が出てくると、いつの間にか彼女の月の予定はいつもフレンドと遊ぶ予定で埋まっているような状況に変化していた。
「こんなに予定で埋まってる笑」と周囲に自慢するようになり「あれ行きましょう!企画しますよ!」「私もついていきます!」「この日は空いているので都合のいい日があれば」ととにかく予定を入れまくるようになった。
「子供が成長したらいつ遊べるか分からないから」というのが彼女の考えだったが、子供が寝ている時間を見計らって…だったゲームも、子供が入らないように部屋に閉じこもりするようになっていた。
繋いだVCに子供の声が何度入り込んでも「子供は旦那が見てるから大丈夫!」
子供が部屋に入ってきても「いつも入ってこないようにしてるのにごめんね~!」と軽く謝ってゲームを続ける姿は正直怖かった。その頃彼女はもはや子供と遊ぶ時間を削ってまでゲームに熱中していた。
そんなに毎日遊ぶ予定を詰めていれば子供の体調によるイレギュラーも起きる。
時期は年末、子供旦那がインフルでダウンしていてもお構いなしに「私は元気なので行きますね!」とゲームで遊んでる始末であった。
子供が入院するかも…という時にさえ、「子供が入院したらしばらく遊べないから」と決めていた予定の日付を早めてまでフレンドと遊んでいた。
唯一彼女がドタキャンするのは自分が風邪でダウンした時のみであった。
同性だからそういう心配もないと言っていたうちよそ相手とは早々にオフ会で邂逅し、今や毎月オフ会をするようになっていた。
日帰りだったそれもいつの間にやら土日での一泊二日が普通になっていき、二日連続で別のオフ会に梯子して楽しむ姿もよく見るようになった。
誰々さんと遊びました~!と楽しそうに報告する姿も、それが家庭に3歳の子供がいる母親がやっているのだと思うと、素直にいいなぁとは思えなくなってくる。
誘う方も気が遣えないのか?なんて思うが、本人が「大丈夫!いける!」って言ってるのならそれを信じるしかないだろう。
平日昼間に子供の世話をしているにしても、一緒に遊んでいる相手に「お子さんは大丈夫なんですか?」と聞かれてしまうほど毎晩誰かと遊ぶ予定を入れてゲームに夢中になる様子も、子供の体調よりもゲームの約束を優先してしまう様子も、長期休みに家族の時間よりもオフ会に足を伸ばしがちな様子も、うちよそ相手と第二の恋愛を擬似的に楽しんでいる様子も。
もしくは、専業主婦にとってMMORPGというのはそれほどまでに依存性が強いのだろうか。
まだ物心もついていなさそうな子供は、毎晩21時になると消える母親に何を思うのか。
そんなことを思いつつ、きったねぇ部屋がSNSにあがる度に育児の息抜きと称してゲームするなら部屋くらいまともに綺麗にしろよとあら捜しを始めてしまうようになったので距離をおこうと思った。