(2026/7/14 12:00)
丸金商会(愛知県豊橋市、竹内裕二社長)では、リファラル(紹介)採用やアルムナイ(元社員の再入社)採用が定着し、シルバー人材や女性といった多様な人材の活躍が広がっている。管工機材を主業とする同社はBtoC(対消費者)分野などの新事業を模索する。その挑戦を支えるのが、長年培ってきた人的資本の力だ。
新卒採用の厳しさが増す中、丸金商会はテイクアクション(東京都品川区)の採用支援サービスを使いながらリファラル・アルムナイ採用を行っている。2024年以降でリファラル採用は計6人。アルムナイ採用は3人となった。
採用時期を20年前までさかのぼると、現在の課長と係長を務める2人もアルムナイ人材と言える。「外部での挑戦があったからこそ当社の魅力を再認識してくれた」と竹内社長は感慨深く語る。円満退職者の再雇用を積極的に受け入れる文化が根付いている。子育てを経て事務職に復帰した社員もおり、多様なキャリアを描けている。
また数十年前から65歳以降の継続雇用を実施しており、80歳以上を含め60歳以上が2割を占める。年金併用後は週4日や短時間勤務など柔軟な働き方で若手指導や倉庫業務を担ってもらう。
こうしたベテラン社員が長年築いてきた顧客との関係性も価値を生む。ベテラン社員を含めた社内のチームワークで業務効率を高めている。「元気な限り肩たたきはしない。活躍か貢献をしてもらえればいい」(竹内社長)との方針で、社員が安心して働ける“心理的契約”が強固な基盤をつくる。経験豊富な人材の厚みが丸金商会の強みとなっている。
同社は人材育成にも注力する。研修エリアを倍増し、メーカーや研修機関と連携して年間50講座を展開。専門知識の標準化で生産性向上と従業員の定着率向上による雇用拡大につなげる。
管材事業のほか飲食・教育事業を手がけており、25年度の売上高は57億円。31年度に100億円を目指す。そのための戦略の一つが新事業の創出で、例えば海外に日本の温水洗浄便座を広げるBtoC事業を計画する。
新事業の推進に向けて検討しているのが、社内起業制度の導入だ。シルバー・女性社員らの発想力を生かしてプロジェクトを立ち上げ、4年後に事業会社として、社員が社長に就任する予定。市場ニーズに合ったニッチ商品・サービスを提供したい考え。今後も多様な視点で人手不足や共働き世帯の支援、人材育成などに貢献する。
(2026/7/14 12:00)
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