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天皇ニクソン会談、全容判明
歓迎式典であいさつする昭和天皇(左から2人目)。左端は香淳皇后、右はニクソン大統領夫妻=1971年9月26日、米アラスカ州アンカレジ(時事通信フォト)
昭和天皇が1971年9月、在位中初の外遊となった欧州7カ国歴訪に当たり給油のため立ち寄った米アラスカ州アンカレジで、ニクソン大統領と会談した際のやりとりの全容が10日、判明した。ニクソン氏が翌72年5月までに行う予定だった自身の中国訪問の意義を強調したのに対し、昭和天皇は「実際の諸問題はそう簡単には解決しないだろう」…
1971年9月に米アラスカ州で行われた昭和天皇とニクソン大統領の会談で、ニクソン氏は将来首都ワシントンを訪れてほしいと天皇に伝えていた。昭和天皇は確約を避けつつ、首都を訪問できれば「光栄だ」と述べた。(日米政府関係者の肩書は当時)
昭和天皇が米アラスカ州でニクソン大統領と行った会談で、ニクソン氏から中国訪問について詳しく説明を受けていたことが米側文書で裏付けられた。突然の訪中発表により生じた日本との緊張を緩和する必要性を同氏が強く意識していたことを示すと同時に、皇室外交の柱である天皇外遊が原点の時点で「非政治性」の確保という課題を抱えていた実態…
増田弘・立正大名誉教授(日本外交史)の話 非常に貴重な史料だ。ニクソン米大統領訪中に関する昭和天皇の発言は、国民統合の象徴で政治に介入しないという建前を超え、自身の見解を述べたようにみえる。ただ、その見解は日本国民の大多数や政府当局の考えと矛盾していなかった。昭和天皇は国民・政府の代弁者の役割を担い、日米関係漂流にピ…
河西秀哉・名古屋大大学院准教授(日本近現代史)の話 外交文書には脚色がなく、開示された文書は昭和天皇の生の声を伝えている。昭和天皇像を考える上で大きな意義を持つ面白い史料だ。
参加者 大統領 日本国天皇 日本外務省 真崎秀樹大使(通訳) 在日アメリカ大使館 ジェームズ・J・ウィッケル氏(通訳)
日時、場所 1971年9月26日午後10時、エルメンドルフ空軍基地、アラスカ州アンカレジ
件名 大統領と日本国天皇の話し合い
総領事公邸(原文ママ)に向かう車中、大統領は到着式で公式に天皇と皇后に示したばかりの温かな歓迎の意を個人としても表明し、天皇がこの歴史的な初の外遊で米国に初めて立ち寄ったことについて、全ての米国民が大統領の抱く喜びと光栄の念を共有していると述べた。
大統領は、強力な近代工業国としての日本の役割は、平和を維持し、発展と進歩に貢献する上で極めて重要だとコメントした。大統領は、1969年11月に佐藤首相がワシントンを訪問した際、20世紀最後の3分の1の期間における東アジアと太平洋の平和は日本と米日関係によって決定されるとした自身の発言を想起した。大統領は、日本は太平洋の平和の要だと語ったことを想起した。
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