
移民政策や外国人労働者、人口政策を研究するかたわら、外国人支援の現場でも活動する。NPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」共同代表理事、認定NPO法人「多文化共生センター東京」理事、一般社団法人「かながわ国際交流財団」理事等を兼任。主著に『「多文化パワー」社会』(共編著)、『日本で働く非正規滞在者』(単著、2009年度冲永賞)、『東日本大震災と外国人移住者たち』(編著)、『なぜ今、移民問題か』(共編著)、『新版 外国人労働者受け入れを問う』(共著)、『アンダーコロナの移民たち』(編著)、『入管問題とは何か』(共編著)など。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。

なぜこのようなことが繰り返されるのだろうか。 ムラットさんがトルコ国籍でなかったら、例えばアメリカ国籍であったら(差別的な発言であることは承知しているが)、旅券不携帯というだけで勾留されたであろうか。ムラットさんの自宅でパスポートが確認さ

ドイツにおける統合政策の失敗と排外主義的言説の高まり、それに対するビルギット・グロリウス教授の指摘は、そのまま日本にも当てはまる。 89年改定入管法の施行を契機に特定地域に日系南米人が急増したにもかかわらず、外国人集住都市会議などを通じて

外国ルーツの子どもが多い日本の学校での課題が凝縮されたような記事だ。 公立小中高等学校等に在籍する日本語指導が必要な外国人児童生徒数は73,313人、外国人児童生徒の48.5%を占めている(2025年度)。日本語指導が必要な日本人児童生徒

難民申請から14年。あまりに長い年月である。 認定されたこと自体は喜ばしいことではあるが、認定までに多大な時間がかかれば、それだけ心身共に追いこまれ、受入れ国での生活に向けた準備も遅くなる。当然、年齢も高くなり「適応」も難しくなるだろう。

「北朝鮮というバックグラウンドがあっても、日本の子どもたちと変わらない。その姿を見てほしい」という孫監督の言葉は、外国につながる子ども・若者が日常的に感じている気持ちではないかと思う。 同化圧力の強い日本では、「ちがい(多様性)」の尊重が

まったくもって理不尽かつ法外な値上げだ。 今年5月に成立した改定入管法によって手数料の上限が引き上げられたが、実際の手数料は政令で定めるというので、良識的な引上げを期待していたのだが――。減免の対象も限定的で減免額も少ない。しかも10月1

奴隷制の過去は、決して現在のアメリカを貶めるものではない。もしそれが「負の歴史」だというのであれば、それを語り継ぐことは二度と同じ過ちを繰り返さないという未来へとつながる。 絶大な権力をもつ一人の人間によって、真の「アメリカの素晴らしさ」

これが「秩序ある共生社会」の姿なのだろうか。 「適正化」の名のもとに「一部外国人」による「法やルールを逸脱する行為や制度の不適正利用」(「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」2026年1月)を取り締まることが優先され、日本社

ただただ切ない。 昨年ぐらいから、外国ルーツの友人たちから、「大好きだった日本」「優しかった日本人」という言葉を聞くことが多くなった。日本や日本人に対する肯定的な評価が、過去形で語られる。 「日本人」である私ですら、耳を塞ぎ、目を覆いた

外国籍の若者の指摘はもっともだ。 現実に多くの外国ルーツの人びとの尊厳や安全が脅かされているにもかかわらず、ヘイトスピーチ解消法は、差別的言動を明確に禁止しておらず、罰則規定もない。にもかかわらず、立法事実すらない国旗損壊罪に罰則規定が導

極めて残念だ。 例年許可されていたにもかかわらず、利用をめぐって地域住民とのトラブルが起きていなかったにもかかわらず、なぜ市長は集団礼拝を認めないという結論に至ったのか。 集団礼拝を禁止するということは、SNS上でのデマも含めた批判的コ

「国民の安心・安全」の名のもとに、外国人に対する管理や排除が強化されている。その一方で、「外国人の安心・安全」はないがしろにされ、永住許可や国籍取得、在留審査が厳格化され、手数料が値上げされることで、法的地位が不安定化している。外国人に対す

「私はこの子にどうやって、この何も聞こえない世界のすばらしさを伝えられただろう。」「華氏マイナス320°」のなかで、最も心に残った言葉だ。 友人たちに観劇後の感想を伝えながら、この記事を読むまで「当事者を置き去りにした商業的な消費、文化

外国人が日本語や日本社会のルール等を学ぶプログラムの創設の検討は、26年1月にまとめられた新総合的対応策で掲げられており、28年度から試行実施とのことだ。 諸外国では、一般的に「社会統合プログラム」と呼ばれており、外国人/移民が、受入れ国

合格おめでとう、よかったね、とまずは心から伝えたい。 20年余りの人生のなかで、在留資格があれば経験しなかったであろう辛い経験や思いを重ねてきたことと推察する。本当によくがんばったね。自分を支えてくれた多くの人に「恩返し」したいという気持

日本語を母語としない人への対応に、取り調べの現場が苦慮していることは十分に推察する。 一方で、警察や入管でのコミュニケーションが、ひとの生活や生命にかかわるという重大性に鑑みれば、意訳や誤訳があってはならない。 記事にあるように、特定地

地方公務員の国籍要件の撤廃や復活は、首長の意向で簡単に変えられるものではないはずだ。三重県における国籍要件の撤廃も、十分な議論を経て出された結論であったと推察する。一見知事はその経緯をしっかりと理解しているのであろうか。三重県が採用した外国

極めて困難な問いを突きつける記事である。 障がいをもつ者は「不幸」なのだろうか。障がいをもつ子どもをもつ親は「不幸」なのだろうか。 青い芝の会と長洲一二神奈川県知事(当時)が交わしたとされる文書(1976年)は、意義あるものだと共感する

記事で言及されている桂悠介氏の論考を読んでいないのだが、「教育への参加」という視点からの疑問は、極めて示唆に富んだ指摘である。恥ずかしながら、学校給食法(1954年公布)という法律があることすら知らず、すぐにネットで検索したところだ。 私

現政権は、国民の「安全・安心」のために「秩序ある共生社会の実現」を掲げ、外国人に対する規制や管理を強化している。だが果たして、外国人への規制や管理の強化によって、国民の「安全・安心」が実現されるのだろうか。さらに言えば、「共生社会」のパート