揺らぐ王国の礎
「野球をやってみたい」という子どもの好奇心に対し、チームに入る「覚悟」を求める時代になってはいないか。
2006年、09年、そして23年、日本はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で計3度の世界一に輝いた。
だが、その礎が揺らいでいる。
Aストーリーズ「王国の礎」 未来へつなぐ野球への思い
野球の国ニッポンを支えるのは、甲子園に出場してプロになるような一握りの選手たちだけではありません。親から子へ、先輩から後輩へ。野球をつなぐ人々の思いに迫ります。
日本高校野球連盟に加盟する硬式野球部員は、ピークだった14年度の17万312人から25%以上減り、26年度は12万4116人となった。
スポーツの多様化に加え、共働きなどによって保護者の負担が大きいチームを避ける家庭が増えたこと、公園でのボール遊び禁止、用具代の高騰など、社会環境の変化が要因に挙がる。
野球は「遊び」
野球の普及振興を目標とする団体「球心会」を設立した王貞治さんは3月、朝日新聞のインタビューでこう嘆いた。
「野球は遊びなんですよ、本来は。私たちの頃は、道路で車が途切れたときにやっていた。指導者もいなくて。5人なら5人、10人なら10人のルールを作ってね。今は『野球ってこういうものだ』っていう型にはまり過ぎている」
王さんの言う「原風景」のような環境を子どもたちに提供しているチームが、茨城県つくば市にある。
5月の日曜日、「つくばフュ…
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