はてなキーワード: 個性とは
幼少期からベジータ、ラーズ・ウルリッヒ、ジャック・ブラック、山田孝之と低身長男性が好きだが、低身長男性に特有の可愛さ、知性、努力、個性、がんばりや感などが好きなのでそういった特性を有していない余裕なしコンプレックスまみれのチビ猿は別に好きではない。低身長でくくるな。低身長中身イケメンには低身長中身イケメンにしかない需要がある。文句を言う前に市場を分析し自分を磨きなさい。
新人は怒鳴りつけてよくてクソガキは殴って躾けてよくて、自分は年功序列で年齢が上がると自動で偉くなる、昭和生まれ両親は敬う。って世界なら人間は崩れないけど。
新人には懇切丁寧に御機嫌伺い、クソガキは個性の尊重、怒らない子育てで大声で奇声あげて走り回ってようが目くじら立てずにニコニコ。他害のある障害者は放し飼い。不審者との見分けがつかず自分の身を守れない。自分は常にスキル向上を求められて、実力主義。一方昭和生まれ両親はなんのスキルも能力もないのに年上だからってだけで偉い正しい、年上(特に男、才能のない男も含む)に楯突くなんてとんでもない。老人が決めたことは絶対だが。そこで問題が起きたら全部お前のせい。
現役世代が壊れるだけだ
1.社会が人に要求するルールだけが都合よく変わり、責任や負担は現役世代に集中している
↓ 年下には優しく
↑ 年上には従え
全部同時に要求される
この国は終わるよ
「そういうのがモテる」という、女の願望を反映した形だぞ。
趣味にだけ有能なオタクがクラスのギャルに好かれたりするのと同じ軸。
まあ現実には、願望女は別段意思が強くもなんともなく個性もなく、願望オタクは趣味方面でも有能でもなんでもないが。だからこそやね。まずなりたい自分があって、それになればモテる(と思いたい)。
漫画やドラマではイケメンに靡かず自分軸で動く個性あるしっかりした女がモテる
ネットでも大体似た感じ
でも現実では流行に流されてて感情的で他人の目ばっかり気にしてる女がなんだかんだモテる
というかそういう女に限って顔が可愛い
件の増田が最終的にどうしたいかは自身で決めるしかないんだけど、ビジカジシーンはトレンドとかあんまり考えなくていいし、メンズだったら服のバリエーションが少ないから、そんな気張ってやる必要はないと思う。
多少“服装に気を使ってるポーズ”をしたいだけだったら、低価格帯ブランドから選べばいいし。
時代遅れのアイテムや使い古されたものだけは避けるようにして、あとは小奇麗な無個性ファッションをベースに、シーズンごとに何型か見繕っとけば十分だとは思う。
もし、そういうのもダルいっていうなら開き直るのも選択肢のひとつ。
だけど、“開き直る理由”は選ぶべきだけどね。
例えば「好きなものを着ればいい」とかよくいうけど、そもそも増田みたいなタイプって「好きっていえるほどのこだわりはないけど、周りにある程度は合わせたい」から悩んでるわけで。
それと、「誰もお前の格好なんて気にしてない」っていう人もいるけど、それは過言だよな。
自分の服装に無頓着な人間は他人の服装にも無頓着だけど、少なくとも件の増田の周りにいるような服装に気を使っている人たちは他人の服装にも思うところはあるだろう。
ただ、言わないだけ。
その“何も言われていない”という状態を「誰も俺の服装なんて気にしていないんだ」って解釈してしまうなら危ない。
誰も自分のことなんて見ていないと本気で思ってるなら、いっそのこと全裸で出かけてみりゃいいじゃん(過言に過言で合わせただけで、もちろん冗談だけど)。
「他人の目を認識した上で自分の思う恰好する」ことと、「他人の目を認識できずに自分の思う恰好をする」ことって似て非なるもの。
例えばバラエティの街頭インタビューとかで突飛な格好してる人でてくるけど、あの人たちって受け答えはできてることが多い。
自分の格好がどう見られているかを客観視できていて、それが社会性と繋がってる。
もちろん見た目も言動もヤバそうな人もいるんだけど、そういう人は“他人の目”というものを正しく認識できていないから社会性も損なってるってこと。
実際問題ファッションとかオシャレって自己表現・自己満足であると同時に、差別化や客体、相対の側面は絶対にある。
ビジネススーツや制服などがオシャレになりにくいのは、そこに自由意志が希薄だったり、周りが皆おなじ服装だから。
そんな中でもファッション意識の高い人は上質なオーダーメイドスーツや小物で差別化したりする。
学校の制服を着崩したり、髪型や髪色を変えたり、同じ制服を着ているはずなのに全然印象が違う子ってクラスに一人はいた。
そういう人たちは、もし周りが金髪だらけになったら違う髪色にするだろう。
周りから浮かないような服装にするにしろ、自己表現や自己満足でするにしろ、その意思決定から客体を一切排除するのはまず無理ってこと。
まあ、もし「自分のことなんて誰も見ていない」なんて前提で外を出歩くやつがいたらヤバい奴だからね。
そこからファッションだけ都合よく切り離せるメンタリティを養う方が楽なのか、ちゃんと客観視できるようにする方が楽なのか。
もちろん、一番楽なのはそういう“しがらみ”から目を逸らして自分本位に生きることだけど、それはそれで多くの物を切り捨ててるって自覚は持った方がいいよね。
教訓として「誰かはお前の格好を気にしてる。お前が気づいてないだけ」、「他人の目はある。お前が目を逸らしてるだけ」……ってな感じで、今回はここらで終わり~っと。
10代後半から20代前半にかけて、自分はイラストや小説と言うものをたしなんでいた。
たしなんでいた、と言うのはそのままの意味で、たとえばコミティアやコミケで作品を発表したり、イラスト本を出したりということは(合同誌で挿絵を描いた程度はあるにせよ)なかった。
しかしながら曲がりなりにも小さく小説を書き、twitterにイラストをアップし、自分がアーティストというアイデンティティは持っていた。
影を見ればそれが薄い黒なのでは無く、青空と大地の色を混合させたまた別の色ということに感動したし、全ての色は相対的で絶対的なものではないと知った。
モノには名前があって、その固有の名前にはさまざまなドラマがあると知っていた。
結局、現実逃避だったのだと思う。
世間に混じれないことを才能だと思い込むことで、自分の瑕疵から目を背けた。
普通の能力を持てないが、他の人より秀でることはなく、そんな自分がイラストと文字と言う誰でもできる部分で特別になろうとした。
俗な価値観に染まり、女の尻を追いかけて、中身の無い会話を繰り返した。
誰も見向きをしない道ばたの石の種類を知るより、誰もが知っているアーテイストに歓喜する方が人を知れることを知った。
相対的な色の構成要素より、人の心を知ることの方が面白いことを知った。
人は面白い。新しい価値観を知るのは面白い。人こそが人生のメインコンテンツだと今は思っている。
太古の人々が火を囲み踊ったときのように、なにも考えず、しかし隣の人の気持ちを考えて、ただその日暮らしの生活をし、遊び惚ける、
AI による概要 ゆとり世代とは、一般的に2002年度から施行された学習指導要領(ゆとり教育)を受けた世代(1987年4月2日〜2004年4月1日生まれ)を指します。詰め込み教育から脱却し、個性や思考力の育成を重視された環境で育ったのが特徴です。ゆとり世代の特徴や年代について、以下の通り整理しました。年代と分類ゆとり世代は、生まれた年によってさらに細かく分類されることがあります。ゆとり第1世代:1987年4月2日〜1989年4月1日生まれゆとり第2世代:1989年4月2日〜1996年4月1日生まれ脱ゆとり世代:1996年4月2日〜2004年4月1日生まれ(※1990年代前半〜1995年生まれは、小中高を通じてゆとり教育を受けたことから「スーパーゆとり世代」と呼ばれることもあります)ゆとり世代の主な特徴・傾向一般的に、以下のような価値観や行動特性を持つと語られることが多いです。ワークライフバランスの重視:プライベートを尊重し、仕事と私生活をきっちりと分けたい傾向があります。合理的で効率的な思考:個性を重視する教育を受けたため、無駄を省き、効率的に物事を進めることを好みます。多様性とITリテラシー:アナログからデジタルへの移行期を経験しており、インターネットやITツールへの親和性が高い「デジタルパイオニア」でもあります。上昇志向と安定志向:必ずしも出世や昇進を第一とせず、安定した生活や自分に合った環境を重視する傾向があります。職場における接し方のポイントゆとり世代の部下や同僚と接する際は、以下のポイントを意識するとスムーズなコミュニケーションが図れます。感情的な叱責を避ける:「褒めて伸ばす」環境で育ったため、頭ごなしに怒鳴られると萎縮してしまいます。事実と改善策を論理的に伝えることが大切です。明確なゴールを示す:プロセスや目的を理解して動くことを好むため、目指す姿や具体的な目標を共有することが有効です。プロセスを評価する:結果だけでなく、そこに至るまでの過程や具体的な行動をこまめにフィードバックすることでモチベーションが高まります。世代による傾向はあくまで一般論としてのひとつの目安です。より詳しい年代ごとの定義や背景については、Wikipedia ゆとり世代の項目やリクルートマネジメントソリューションズの解説記事をご確認ください。
お疲れ様です。
https://note.com/lush_curlew8295/n/n30945ced8411
と思ったのですが、そこまで語れるほどの情報量がないんですよね。割とシンプルな衣装なので。というわけで、衣装というよりはキービジュアルを見て思ったことをつらつらと書こうと思います。
果林さんとかすみんの話になりますが、筆者が朝香果林推しということで、やや果林さん寄りの表現となっております。
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『えいがさき』でソロ曲を披露していないのがこの2人。そしてキービジュアルでも、先頭の歩夢に続く形で前を歩いている2人です。
この構図、かっこよすぎますね。
この2人、アニガサキでは「対となる存在」として描かれていると思っています。
クールでセクシーな果林さんと、キュートでかわいいかすみん。キャラクターとしての対比はわかりやすいですが、私は物語上の立場や行動原理でも対になっていると感じています。
アニガサキ1期の初期(第2話〜第3話)で、同好会を存続させるため、あるいは復活させるために動き回っていたのがこの2人でした。
まだ同好会メンバーではない立場から、親友であるエマのために行動。生徒名簿を自力で調査したうえで生徒会長と対峙しました。かすみんが乱入しなければ普通に話を切り出そうとしていた様子からも、正攻法で理詰めで進めようとしたのが見て取れます。また、誰かを巻き込むのではなく、自分ひとりの力で引っ張ろうとしていました。
主に自分たち同好会のために動き、猫という囮を利用して部室のプレートを奪うという、やや強硬手段(?)で進めていました。そして、侑ちゃんや歩夢を巻き込み、助けてもらいながら進めていくスタイルです。
目的は同じなのに、アプローチが綺麗に真逆で描かれているのが非常に面白いポイントです。
そして『えいがさき』へ。
第1章ではかすみんが、第2章では果林さんが、それぞれ「他の人のために動き回ること」を優先した結果、ソロ曲を披露しませんでした。
あの1期の関係性を彷彿とさせる立ち位置に、この2人が公式でも明確に「対」として描かれているのだと確信しました。
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対となる2人ですが、実は重要な共通点もあります。この共通点があるからこそ、より一層お互いの個性が際立っていると考えています。
アニメ1期第9話(果林回)の冒頭で、果林さんはこう語っています。
> 「ここは本当の弱い私を抱きしめてくれた大切な場所」
また、4thソロ曲『Wish』でも「弱い私」と歌っています。果林さんは一見かっこよくて完璧な強いイメージがありますが、本当は誰よりも繊細で、弱さを持っている人なんですよね。
アニメ本編では明確に弱さを吐露するシーンは少ないですが、ソロ曲『Margaret』や『無敵級*ビリーバー』の歌詞を見れば一目瞭然です。いつも「私が一番かわいい!」と自信満々に振る舞っていますが、その裏には「本当の私を見ても好きでいてくれるかな」という不安や葛藤を抱えています。
2人とも 「自分の弱い面を自覚しつつも、それを表に出さないように必死に努力している」 という共通点があるのです。
> 星座の瞬き
果林さんの1stソロ曲は『Starlight』でした。これはステージ上で1人輝く自分を「星の光」に例えた曲です。そこから『VIVID WORLD』で「星座」という単語が出てくるのが、非常にエモーショナルです。
星は1人でも成立しますが、星座は複数の星が繋がらないと成立しません。つまり、「ソロ」から「同好会(仲間)」へ意識が移っていることが分かります。
星同士を比較すると、大きさや光の強さでどうしても上下(優劣)が見えてしまいます。果林さんは当初、同好会のメンバーをライバル(競い合う星)として見ていたのかもしれません。
ですが、物語を通してそれぞれが唯一無二の個性を持って輝く存在だと認め、世界が鮮やかに広がっていった。だからこそ「白か黒の世界」で輝きを競うのではなく、それぞれの色を持つ世界を歌う『VIVID WORLD』へと繋がったのだと思います。
自分の考える「かわいい」を押し付けるのではなく、それぞれが持つ「かっこいい」も「かわいい」もすべて受け入れられるワンダーランドを作ろうと変わっていきました。
1stソロ曲『ダイアモンド』で「一番かわいいでしょ?」と歌っていた彼女が、アニメを経て「オンリーワンのきらめき」に変わる成長の軌跡は、まさに果林さんの変化とシンクロします。
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この文脈を踏まえて、もう一度キービジュアルの衣装を見てみましょう。
2人の衣装は「フォーマル(タキシード風)」をベースにしているという共通点を持っています。その上で、果林さんはスタイリッシュでかっこよく、かすみんはフリルをあしらってかわいく仕上げてあります。
ここまで語ってきた2人の像を彷彿とさせる、素晴らしいデザインです。(果林さんは髪飾りすら排除したシンプルさなのが気になってもいます)
これだけ対比と共通点、そして文脈が揃っているのですから、『えいがさき』最終章では濃厚な"かすかり"が展開されるに違いないです。半分願望ですが。
佐久間透(さくま・とおる)は、大学の学食で昼飯を食いながらスマートフォンの画面を眺めていた。
Twitterのタイムラインには、今期アニメの覇権がどうだとか、推しの声優がどうだとか、そういう文字列が高速で流れていく。透はそのどれにも「いいね」を押さず、リプライもせず、ただ眺めていた。眺めながら、口の端がわずかに歪む。
——また「覇権」か。四半期ごとに覇権が変わるコンテンツに命を賭けている連中は、自分が消費のサイクルに完全に組み込まれていることに気づかないのだろうか。
透はそう思って、味噌汁を啜った。
隣のテーブルでは、揃いのスウェットを着た男女の集団がスノーボードの予定について話していた。「ゲレンデマジック」という単語が聞こえて、透は心の中で鼻を鳴らした。雪山に行って酒を飲んで騒いで、そのうちの何人かが寝て、帰ってきたら何も残らない。
透は文学部の三年生だった。友達はいなかった。正確には、一年生の前期に同じゼミだった何人かとLINEを交換したが、そのグループLINEは静かに死んだ。恋人もいなかった。マッチングアプリを入れたことはあるが、プロフィール写真を選ぶ段階で馬鹿らしくなって消した。自分の顔面を商品のように陳列して、相手の顔面を品定めする。人間関係の市場化。そんなものに乗っかる気はなかった。
透は痩せていて、背は平均、顔は整っていないが醜くもなかった。要するに、何の特徴もなかった。何の特徴もない自分を武器にすることも弱点にすることもなく、ただ透明なまま三年間を過ごしてきた。
童貞だった。それについて焦りはなかった。そんなことに焦ったり思い悩んだりするのは、何の意味もないことだからだ。
週三回、夕方の五時から十一時まで。時給は千三百円。仕事はホールで、料理を運び、空いた皿を下げ、テーブルを拭いた。透はその作業を過不足なくこなした。余計なことはしない。求められたことだけをやる。
社員の田嶋は三十二歳で、店長代理という肩書きがついていたが、実質的には雑用係だった。本部から送られてくるメールの内容を理解できず、アルバイトに「これどういう意味?」と聞く男だった。透は田嶋が「俺も若い頃は色々あったけどな」と語り始めるたびに、目を伏せて口角を上げた。色々あった結果がチェーン居酒屋の店長代理か、と思いながら。
バイトリーダーの山城は教育学部の四年生で、就職先はもう決まっているらしかった。大手の教育系企業。山城は新人に対して「ここでの経験は社会に出てから絶対に活きるから」と真顔で言う男だった。チェーン居酒屋のホール業務で培われるスキルとは何なのか、透には最後までわからなかった。
小太りのオタクくん——名前は丸山といった。丸山は透と同じ三年生で、同じ時期にこのバイトに入った。丸山はいつもアニメのTシャツを着てきて、着替える前に「今日の推しTです」と誰にともなく宣言した。誰も聞いていなかった。丸山は注文を間違え、皿を割り、それでもへらへらと笑っていた。山城に叱られるたびに「すんません!」と大声で謝り、五分後にはケロッとしていた。
透は丸山を見るたびに思った。ああはなりたくない。しかし同時に、丸山の鈍感さには、ある種のグロテスクな強靭さがあることも認めざるを得なかった。
地味な女——名前は小林といった。小林は短い髪をピンで留め、化粧気がなく、声が小さかった。注文を復唱するとき、客に「聞こえない」と言われることがあった。世界に対する諦めが、あの声の小ささに凝縮されている。しかし透は、自分と小林の「諦め」が似ていることには気づかないふりをしていた。
そして、派手な女——名前は桐谷亜美(きりたに・あみ)といった。
第一印象は「うるさい」だった。
茶色く染めた髪を巻き、爪は長く、ピアスは両耳に三つずつ。笑い声が大きく、初日から田嶋に「店長さんって面白いですね」と言い、田嶋を赤面させた。山城には「リーダーってしっかりしてますね、彼女いるんですか」と聞き、山城を動揺させた。丸山には「そのTシャツ何のキャラ? 教えて教えて」と絡み、丸山を有頂天にさせた。小林には「髪きれいだね、地毛? いいなあ」と言い、小林の頬をかすかに染めた。
透は桐谷亜美を観察し、分類した。
典型的な、コミュニケーション強者。表面的な親しさを高速で構築し、それを維持するコストを惜しまない。しかしその親しさには深度がない。広く浅い人間関係のネットワーク。SNSのフォロワー数がそのまま人間関係に変換されたような女。
透はそう結論づけ、興味を失った——はずだった。
ある夜、閉店後の片づけをしていたとき、透は厨房の裏で桐谷亜美がひとりで座っているのを見た。スマートフォンを見ながら、何かを読んでいた。表情が昼間と違った。笑っていなかった。目が据わっていた。透はそのまま通り過ぎようとしたが、桐谷が顔を上げた。
「あ、佐久間くん」
「おつです」と透は言った。それだけ言って通り過ぎるつもりだった。
「佐久間くんってさ、いつも静かだよね」
「……別に」
「嫌いっていうか、別に」
桐谷亜美は笑った。昼間の大きな笑い声ではなく、低く、短い笑い。
透は何と返せばいいかわからなかった。桐谷亜美が「ああいうの」と言ったとき、昼間の彼女自身のふるまいを指していることは明らかだった。自分の演技を自覚している。それは透の分類——「表面的なコミュニケーション強者」——を部分的に崩壊させた。
「じゃ、なんでやってんの」と、透は聞いた。聞くつもりはなかったのに。
「やんないとやっていけないからでしょ。佐久間くんはやんなくても平気なタイプ?」
「……平気っていうか」
「別に?」
桐谷亜美はまた笑った。
それから、閉店後に桐谷亜美と二人になる機会が増えた。偶然なのか意図的なのか、透にはわからなかった。わからなかったが、透は閉店作業を少しだけ遅くするようになった。
桐谷亜美は透に、ほかの人間に対するような大袈裟なリアクションをしなかった。声のトーンが一段低く、言葉が少し遅く、表情が少し少なかった。透はそれを「素」だと解釈した。自分にだけ素を見せている。そう思うと、胸の奥で何かが疼いた。透はその疼きに名前をつけなかった。名前をつけると負けだと思った。何に対する勝ち負けなのかは考えなかった。
ある夜、シフト上がりに桐谷亜美が「飲みに行かない?」と言った。
透は一瞬迷い、その迷いを自分に気づかれないようにしながら「別にいいけど」と答えた。
駅の反対側にある、客の入らないバーだった。桐谷亜美はジントニックを飲み、透はハイボールを飲んだ。話題は取り留めがなかった。大学のこと、バイトのこと、田嶋の間抜けさ、山城の自意識、丸山の丸さ、小林の小ささ。透は初めて他人と悪口で笑い合うという経験をし、そしてそれが思いのほか心地よいことに驚いた。
「佐久間くんってさ、本当はめちゃくちゃ人のこと見てるよね」
桐谷亜美がグラスの縁に唇をつけたまま言った。
「……別に」
「見てるよ。観察してる。で、自分は安全な場所にいて、みんなのこと笑ってんでしょ」
「別に悪いことじゃないよ」と桐谷は続けた。「私もやるし。でもさ、佐久間くんのはちょっと違うんだよね。なんか……本気っぽいっていうか。ガチで見下してるっていうか」
「見下してない」
「じゃあ何?」
「……わかんない」
桐谷亜美は少し黙って、それからまた笑った。さっきまでの剥き出しの笑いとは違う、何かを含んだ笑い。
「わかんないって言えるの、ちょっといいなって思う」
透にはその言葉の意味がわからなかった。わからなかったが、温かかった。温かさを感じている自分を、透はどこか遠くから冷笑しようとした。しかし、うまくいかなかった。
十二月の最後のシフトの日、閉店後、桐谷亜美が「うち来ない?」と言った。
「……なんで」
「なんでって。来たくないならいいけど」
「行く」
即答した自分に透は驚いた。冷笑も分析もなく、ただ「行く」と言った。
桐谷亜美のアパートは、バイト先から自転車で十分ほどの場所にあった。1Kの部屋は意外なほど整理されていて、透の想像した「派手な女の部屋」ではなかった。本棚にはエッセイと料理本が並び、テーブルの上には化粧品ではなく観葉植物の鉢があった。
缶ビールを二本ずつ飲んだ。テレビはつけなかった。桐谷亜美は床に座って壁に背中をつけ、透はベッドの端に腰かけていた。
会話の内容を、透はほとんど覚えていない。覚えているのは、桐谷亜美が不意に立ち上がって透の隣に座り、その手が透の手の甲に触れた瞬間のことだけだ。
透は黙った。嘘をつくことも、正直に答えることもできなかった。
「ないんだ」
「別に恥ずかしいことじゃないよ」
「恥ずかしいと思ってない」
「うん。そういうとこ、好きだよ」
桐谷亜美の唇が近づいてきたとき、透は目を閉じなかった。閉じることができなかった。目を開けたまま、桐谷亜美の睫毛を見た。長くて、先端がわずかにカールしていた。
その夜のことを、透は後になって何度も反芻することになる。
桐谷亜美は優しかった。透の不器用さを笑わず、急かさず、ただ導くように触れた。透は自分の体がこんなに熱くなることを知らなかった。自分の声がこんなふうに漏れることを知らなかった。
終わった後、桐谷亜美は透の胸に頬をつけて「あったかいね」と言った。
透は天井を見ていた。胸の中で何かが溶けていた。
年が明けてから、透は変わった。
朝、目が覚めると最初に桐谷亜美のことを考えた。桐谷亜美の声。桐谷亜美の笑い方。桐谷亜美の指先。桐谷亜美があの夜、透の髪を撫でながら「佐久間くんの髪、猫っ毛だね」と言ったこと。
透はスマートフォンを手に取り、LINEを開いた。桐谷亜美とのトーク画面。最後のメッセージは透が送った「おつかれ」で、既読がついていた。返信はなかった。それは普通のことだった。桐谷亜美は返信が遅い。仕事のときもプライベートのときも、彼女のスマートフォンは通知を溜め込んでいた。
——別に、気にしていない。
透はそう思いながらも、シフトの日が待ち遠しかった。バイト先で桐谷亜美に会うこと。閉店後に二人になること。また、あの夜のようなことが起こるかもしれないこと。
しかし、シフトが重なる日、桐谷亜美は以前と変わらなかった。田嶋に冗談を言い、山城に絡み、丸山のTシャツを褒め、小林の髪型の変化に気づいた。透に対しても同じだった。「おつかれ」「今日忙しいね」「佐久間くん、三番テーブルお願い」。それだけだった。あの夜のことは、なかったかのように。
透は混乱した。混乱している自分に苛立った。
——あの夜は何だったのか。自分に特別な感情があったから誘ったのではないのか。「好きだよ」と言ったではないか。
しかし、透の頭の中の冷笑者が囁いた。「好きだよ」はセックスの前に言う定型句だ。お前はそんなことも知らないのか。
透はその冷笑者の声を受け入れようとした。受け入れて、元の場所に戻ろうとした。安全な観察者の位置に。
夜、布団の中で目を閉じると、桐谷亜美の体温が蘇った。「あったかいね」という声が蘇った。透は自分の腕を自分で抱いた。
一月の終わり、その夜は雪が降っていた。
バイトが終わり、着替えをしていたとき、更衣室で丸山と二人になった。丸山はいつものようにへらへら笑いながら着替えていたが、不意に声のトーンが変わった。
「何」
「俺さ、実は——」
丸山は制服を脱ぎかけたまま、透の方を見た。その顔は紅潮していた。
「桐谷さんとさ、この前——」
透の手が止まった。
「——その、ヤったんだよね」
丸山は照れくさそうに頭を掻いた。
「いや、マジでびっくりしてさ。俺みたいなのが、あんな美人と。いやー、人生何があるかわかんないよな」
透は丸山の顔を見ていた。丸い顔。アニメのTシャツ。少し伸びた前髪。にきび跡。
「……いつ」
「え? ああ、先週。忘年会の二次会の後。二人で帰ることになって、したら桐谷さんが『うち来る?』って」
——うち来ない?
同じ言葉だった。
「桐谷さんってさ、すげえ優しいんだよ。俺、初めてだったんだけど、全然バカにしないでさ。なんか、こう——導いてくれるっていうか」
透の耳の奥で、何かが遠ざかっていく音がした。丸山の声が聞こえているのに、意味が届かなくなった。
「佐久間? どした?」
「……何でもない」
「なんかさ、桐谷さんってああ見えて、一人一人のこと、ちゃんと見てんだよな。俺のTシャツの元ネタも覚えてくれてたし」
透はロッカーを閉めた。
「お先」
「え? おう、おつかれー。つかさ、この話、誰にも言うなよ? 桐谷さんに悪いしさ」
透は更衣室を出た。裏口のドアを開けると、雪が顔に当たった。冷たかった。冷たいはずだった。しかし何も感じなかった。
駅まで歩く間、透は何も考えられなかった。正確には、考えが多すぎて一つにまとまらなかった。
「うち来ない?」
同じ言葉。同じ部屋。同じ観葉植物の前で。同じ缶ビールを飲んで。同じように「したことある?」と聞いて。同じように「別に恥ずかしいことじゃないよ」と言って。同じように、優しく、導いて。
——本当に、誰でもよかったのか。
その問いが、透の胸を貫いた。
丸山。あの丸山だ。アニメのTシャツを着て、注文を間違え、皿を割り、へらへら笑っている丸山。透が心の中で何度も冷笑した丸山。その丸山と、同じ扱いだった。
あの夜の桐谷亜美は、透だけに素を見せていたのだと。透だけに低い声で話し、透だけに「好きだよ」と言い、透だけの体に触れたのだと。
しかし、そうではなかった。
桐谷亜美にとって、透は丸山と同じだった。どちらも等しく、彼女の「優しさ」の対象だった。あるいは——退屈しのぎ。あるいは——何でもない、本当に何でもないこと。
透は窓の外の暗闇を見ながら、自分の感情を分析しようとした。嫉妬? 屈辱? 怒り? 悲しみ? どれもしっくりこなかった。しっくりこないのではなく、どれも当てはまりすぎて、一つに絞れなかった。
——いや、そもそも、何を傷ついているんだ。
透は自分に問うた。
——桐谷亜美と付き合っていたわけではない。告白されたわけでも、告白したわけでもない。一度セックスをした、それだけの関係だ。それだけの関係に過度な意味を見出していたのは、自分の方だ。経験値がゼロだったから、最初の入力に過剰な重みをつけてしまった。
冷笑者の声が戻ってきた。
翌々日も休んだ。翌週も。
山城から「大丈夫?」とLINEが来た。既読をつけず、放置した。
二週間が経った頃、透は田嶋にLINEを送った。
田嶋からは「急だな。まあ事情があるなら仕方ないけど、制服返しに来てくれ」と返ってきた。透は翌日の昼間、バイトのシフトが入っていない時間を見計らって店に行き、裏口から制服を渡し、逃げるように帰った。
大学には行った。講義には出た。ノートを取り、教科書を読み、レポートを書いた。それだけのことはできた。それだけのことしかできなかった。
友人はいないので、心配する人間はいなかった。透明であることの利点は、誰にも不調に気付かれず、憐れまれもしないことだった。
二月になり、貯金が減ってきた。バイトを探さなければならなかった。
透は求人サイトを開き、条件を入力した。飲食は避けた。接客も避けた。倉庫の仕分け。工場のライン。人と話さなくていい仕事。
透は朝から準備をした。といっても、髪を整え、一張羅のシャツに着替え、靴を磨くだけだった。鏡の中の自分を見た。何の特徴もない顔。何の印象も残らない顔。それでいい、と透は思った。
——男女関係に過度な思い入れを持つのはバカのすることだ。セックスは生理現象に過ぎない。恋愛は脳内化学物質の偶発的な反応に過ぎない。それに振り回されるのは、知性の敗北だ。桐谷亜美がどうとか、丸山がどうとか、そんなことは本質的にはどうでもいい。自分は自分だ。
アパートを出た。駅まで歩いた。日曜日の昼下がり、街は人で溢れていた。
面接先は隣駅の近くにある物流センターだった。電車で一駅。歩いても二十分。透は歩くことにした。天気がよかったからだ。それだけの理由だった。
商店街を抜け、大通りに出た。信号待ちをしていたとき、目の前に一組のカップルがいた。
男の方は、透より少し背が低く、丸顔で、髪型が野暮ったかった。眉毛が太く、鼻が低く、顎のラインがぼんやりしていた。ダウンジャケットの中に、ユニクロのフリースが見えた。靴はニューバランスのグレー。没個性の極み。
女の方は、男より少し背が高かった。痩せていて、髪はひとつに結んでいて、マスクをしていたが、目が小さいことはわかった。コートの袖からのぞく手が赤く荒れていた。爪は短く、マニキュアの跡すらなかった。
二人は手を繋いでいた。
男が何かを言い、女が笑った。マスクの下で笑っているのが、目元の皺でわかった。男は女の笑い声を聞いて、自分も笑った。
——あの男、あの顔面であの服で、よく堂々と手繋いで歩けるな。彼女もアレだけど。お似合いっちゃお似合いか。中の下と中の下のベストマッチ。ああいうのが「幸せ」だと思い込んでるんだろうな。思い込めるのは才能だ。鈍感さの才能。何も疑わず、何も問わず、ただ目の前のぬるい水に浸かっている。考える力がないから不安にもならない。知性がないから傷つかない。
カップルの後ろを歩きながら、透は二人の背中を見ていた。男の方が少しだけ歩幅を小さくして、女に合わせていた。女の方が男の腕に少しだけ体重を預けていた。
透は視線を逸らした。
——くだらない。
しかし、その「くだらない」は、以前の「くだらない」とは違っていた。以前の「くだらない」は、高い場所から見下ろす冷笑だった。今の「くだらない」は、地面に這いつくばりながら吐く呪詛だった。
透はそのことに気づいていた。気づいていて、気づかないふりをしていた。
——傷ついてない。傷ついてない。傷ついてない。
透は歩調を速めた。カップルを追い抜いた。
物流センターの看板が見えた。灰色の建物。窓の少ない建物。人と話さなくていい建物。
透はポケットの中で拳を握った。手が震えていた。寒さのせいだ、と透は思った。二月だ。寒いのは当然だ。それだけのことだ。
〈了〉