浮世の有様/2
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< 浮世の有様
【 NDLJP:6】例言
目次
一、本編には浮世の有様第三冊・第四冊・第五冊(前)を採収す。
一、本書載する所は、大率文政十二年より天保九年に至る雑録にして、就中文政十二年大塩の功業に関する事、同十三年京都大地震の事、改元勘文の事、本願寺一件、天保元年琵琶湖水落し事件、同二年勢多川浚渫の事、京畿の変災、毛利領中百姓一揆に関する事、同三年鼠小僧の判決、同六年・七年に亘る仙石家大騒動、天保六年長崎唐人騒動の事等は最も詳密にして異彩あり。当時の人情・風俗を窺ふべき絶好の史料たるを疑はず。
一、巻帙の都合により第五冊を仮に前・後の二編に分ちて採収せり、読者幸に之を諒せよ。
往古の地変鬼薙刀鉾折る内侍所の穢不思議の難を免がる京都の大火伏見の地震京都の地震出火京都諸所の損害震後窃盗放火流行す北野の鳥居破損耳塚の石飛ぶ押小路家地震の為僥倖を得古証文現はる縄手三条辺昔は悪地なりし事所司代禁裏に伺候す流言飛語にて人心恟々窃盗放火六日間陛下庭上に御し、所司代守護し奉る。青蓮院宮の参内大坂は微震大津も微震二条城の修復料地震の際禁裏の実況琵琶の怪説三不思議出雲国造の家官位を受けず千家と北島悪洒落文字悪洒落文字亀山の地震虫の知らせ僥倖備中は震せず肥後の阿蘇山崩れ津浪中国の地震暴風和歌山火神道者の乞食ころり流行丹後丹波間の水運開かる。米買占め愚劣なる流行唄奥書三千両出金の能力なきものには用金を仰附ず金子を町町に融通して買米を仰付く買米の蔵出し上州群馬郡川島村北牧村山津浪浅間山噴火軽井沢の被害沓掛の被害上州板鼻宿の被害鹿狩勢子の員数随従の大名旗本焚出人足獲物摂津河内洪水長寿の火打鍛冶英吉利船房州に来る日本橋渡初百七十余歳の老人口取す西本願寺騒動東本願寺の焼失は稲荷の祟本願寺の狼藉明智の崇明智左馬助本願寺本堂棟木の用材本願寺作事小屋焼失本願寺の負債本願寺主の淫楽同寺主の葬式本願寺に就いての批判本願寺門徒の信仰熱烈なる事浄土宗との争論親鸞大師号許可せられず小笠原主殿逼塞小笠原家老仕置同小笠原留守居の家来仕置小笠原家来医師の仕置同留守居仕置同若党の仕置法泉寺恵雲追院若党伊八の罪状通詞吉雄忠次郎仕置同請書本多の家中関所破土居相模守馬に蹈まる英船長崎に来る鍋島家の失態通詞末永の功名奉行図書頭切腹露船長崎に来る相馬の氏神は将門同祭礼水戸領内の神事大久保相模守足軽の敵討根本国八の忠義膳所の浪人讚岐にて兄の敵を討つ道頓堀の火事各地の洪水衣笠虎渓が各地の風俗談弓削新右衛門の罪状弓削の最期弓削一類の罪状罪人罪人を殺す寺院の腐敗悪徒大塩を調伏す貧人救助の御触大塩の好評切支丹の類族仕置落首大塩の大功市人皆大塩の仁政を感謝す僧侶の狼狽二三を除く外は皆破戒の僧のみ破戒の僧侶仕置京都僧侶の仕置高井山城守致仕大塩平八郎の致仕献可録増上寺の紛擾方丈縊死湖水は帝都守護の要害井伊家と大津代官との訴訟彦根勝訴彦根と大津の確執湖水切落についての訴訟御触御触についての答申井上河内守の邪淫小笠原家中は皆無学文盲同家中の失体事同目附農民に辱めらる同家中のよからぬ理由同養子の風儀取締川浚の御触同口達冥加金の上納砂持人足御手伝人足奉行新見伊賀守昇進鹿島屋伊助卒爾の訴各地の変異大坂川浚の状況名切島住民の不埒名切島の住民信楽の手代を打擲す島民足軽ならびに長吏を殺す足軽の奇智島民七百人吟味勘定奉行の出張外国船の乱暴近茂平の談話御蔭踊地震美濃国笠松松平出羽侯新川開発の御触本願寺広間越中富山の大火江戸大雷大坂気象変異所々草木の変態灘魚津村の珍事江川太郎左衛門手代柏木林之助の乱心沢田啓助母子の非凡伊藤主膳の不法主膳の最後毛利領中百姓一揆の由来毛利の悪政百姓訴願の五箇条奉行の狼狽小笠原侯宿泊に窮す毛利蔵主の退役所々の一揆小倉の大霰出羽の福俵本願寺の不正家康悪日を忌まず家康の侍になせる教訓朝廷祖廟の事長寿者東本願寺家老の不法西本願寺の陋劣京都出火の書状大坂の火事哀なる老婆奇特の紙屑買非道の高利貸老婆の縊死高利貸の最後備中松山大火京都大仏等の開帳大坂川浚の手伝祭礼の喧嘩祇園祭礼の喧嘩御霊祭礼天下一統の豊作盗賊巾著切同制裁住吉の踊鼠小僧の判決書勝山大坂の大風雨鼠小僧捕縛談鼠小僧に就て落首琉球人の来朝風邪流行高田屋嘉兵衛交易露顕盗賊の徘徊琉球人出帆酒井雅楽頭閉門本願寺の珍事公家衆の芝居地震後車戒戮倒産物役所三日ばしか各地の出火奸商の流言各地の風雨郡山の狂犬狩筑前侯の勝手向不如意四蔵物風水害に依りて米価騰貴美濃国の百姓一揆大坂失火仙石左京の謀叛判決仙洞の御所賊に奪はるアテヽン節一橋家来の狼藉近畿地方の風水害中仙道の風水害京都の風害江戸の大火転の揚り入屋仙石道之助神谷転を乞ふ一月寺寺社奉行に書を捧げて神谷友鵞の無罪を弁ず諷刺仙石家処分松平家処分町奉行処分せらる仙石家家政取締を仰附く狂歌今川状の作替へ川柳左京等一味処分左京獄門の捨札一月寺の謝辞関係諸侯伯の交迭ちよんがれ相撲番附に擬す漁尽し連歌万歳騒動の批評松平周防守神谷転河野瀬兵衛一月寺唐人葬式乱妨唐人の臆病処分口書を取繕ひ読む仙石騒動の総督往復の文書仙石左京隠居願差留めらる寺社奉行の糺明四人上書して左京等の不法を訴ふ左京を讒せりとして四人を処分す荒木玄蕃仙石主計荒木玄蕃酒匂清兵衛原市郎右衛門河野瀬兵衛神谷転逸々ハ一々ノ意脇坂中務大夫の昇任虚無僧の掟乙未十二奇時評川柳川柳大黒舞の換歌大学作り換へ狂歌能の番組に擬す官物を私す
この著作物は、1925年に著作者が亡くなって(団体著作物にあっては公表又は創作されて)いるため、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)70年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。
この著作物は、アメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。