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鎌倉矩子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

鎌倉 矩子(かまくら のりこ、1939年9月29日[1] - 2023年6月16日)は、日本の医学者。学位は、医学博士広島大学名誉教授長野県諏訪郡原村出身。

1958年長野県諏訪二葉高等学校卒業[2]。1962年東京大学医学部衛生看護学科卒業。教授の「日本には今後リハビリテーション医療が必要になる」との言葉で進路を決め、日本肢体不自由児協会整肢療育園に就職。東京大学医学部附属病院技官、東京都老人総合研究所主任研究員、東京都立医療技術短期大学教授、広島大学医学部保健学科教授、国際医療福祉大学大学院教授などを歴任。その業績は、発達障害、高次脳機能障害、上肢機能など多岐に渡る。

1976年、東京大学から医学博士の学位を取得。博士論文は「手指使用時における手関節屈伸の肢位とその変化:機能訓練および機能的副子における手関節の役割認識と重要性」[3]

2022年、瑞宝小綬章受章[4]

2023年6月16日、死去[5]

著書

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  • 『手のかたち手のうごき』医歯薬出版, 1989.5
  • 『作業療法の世界 作業療法を知りたい・考えたい人のために』山根寛,二木淑子共編, 鎌倉矩子 著. 三輪書店, 2001.6
  • 『Postures and Movement Patterns of the Human Hand: A Framework for Understanding Hand Activity for Clinicians and Engineers』BrownWalker Press, 2022.7

共編著

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  • 『ADLとその周辺 評価・指導・介護の実際』伊藤利之共編. 医学書院, 1994.4
  • 『PT・OT学生のための運動学実習 生体力学から動作学まで』田中繁共編. 三輪書店, 1994.12
  • 『作業療法士のための研究法入門』宮前珠子,清水一共著. 三輪書店, 1997.6
  • 『手を診る力をきたえる』中田眞由美共編著. 三輪書店, 2013.6
  • 『作業療法を創る この50年のナデシコ・サムライたちの挑戦』岩﨑清隆共著 インタビュー・編集. 青海社, 2015.6

翻訳

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  • A. Jean Ayres『感覚統合と学習障害』宮前珠子共訳. 協同医書出版社, 1978.7
  • Helen L. Hopkins, Helen D. Smith 編著『作業療法 改訂第6版』鎌倉矩子 他訳. 協同医書出版社, 1989.8
  • バーバラ・ウィルソン『事例でみる神経心理学的リハビリテーション』山崎せつ子共訳. 三輪書店, 2003.6

監修

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  • 『標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 : PT OT』奈良勲, 鎌倉矩子 シリーズ監修,. 医学書院, 2012-2019

脚注

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  1. ^ 『現代物故者事典 2021〜2023』日外アソシエーツ、2024年、p.162。
  2. ^ "叙勲・県内受章者~瑞宝小綬章・鎌倉矩子(かまくら・のりこ)さん=原村=元日本作業療法士協会常務理事". 信濃毎日新聞デジタル. 2022年4月29日. 2022年8月22日閲覧
  3. ^ 博士論文書誌データベース
  4. ^ 『官報』号外97号、令和4年5月2日
  5. ^ "鎌倉矩子氏死去 広島大名誉教授 原村出身". 信濃毎日新聞デジタル. 2023年8月2日. 2023年8月3日閲覧

関連項目

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