裏金問題追及で見せた「本性」…自民党復党を目指す世耕弘成氏の「耳を疑う発言」の中身

'25年8月5日、国会内で、自民党の最大派閥で裏金事件の震源地となった清和政策研究会(旧安倍派)のある会合が開かれた。筆者はこのときの録音データを入手。そこに記録されていたのは、シラを切り、本来負うべき責任から逃れようとする政治家の姿だった―。

【前編を読む】自民党安倍派「五人衆」の「裏金シラ切り」音声データを入手…「壮絶な内輪揉め」の全貌

崩れた世耕氏の主張

「先月、大野泰正元参院議員の裏金裁判で、東京地裁が有罪判決を下しました。大野氏は、5年分の裏金を政治資金収支報告書に記載しなかったとして起訴されたのですが、有罪が宣告されたのは1年分のみで、わずか60万円の罰金だった。その有罪になった1年は'22年だったのです」(全国紙社会部記者)

判決などによると大野氏は、'22年8月5日の派閥幹部による会合のあと、世耕氏が連絡をとった議員の1人だった。実際、大野氏の裁判における被告人質問で、大野氏は次のように証言している。

〈世耕氏から『これからは清和研が、皆さんのパーティーとかセミナーの券を買いますから』と。『大野さんはやっていますか?』と聞かれましたので、『セミナー(形式の政治資金パーティー)はまだ続けています』というような話をしました〉(筆者の傍聴メモ)

このように世耕氏と大野氏の証言は一致するうえ、大野氏に対する判決で、東京地裁は次のような事実を認定した。

〈(大野事務所の元政策秘書は)被告人大野の指示を受けて、令和4年('22年)9月5日、清和会事務局で、令和4年分の交付金(キックバック)である現金1120万円を受け取った〉

つまり、キックバック再開後の裏金の処理について、世耕氏や大野氏が主張するように、派閥が議員主催パーティーのパーティー券を購入したのではなく、'22年も従来どおり、現金で裏金を手渡していたというのだ。したがって世耕氏がこれまで国会などで行ってきた主張も崩れたことになる。今後、あらためて説明責任が問われるべきだろう。

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録音データの検証に戻ろう。実は、前出の西田氏も、'22年の派閥の新しい資金援助をめぐって疑問を呈していた。

「しかし、それ(派閥による議員側のパーティー券購入)は実行されなくて、(現金による裏金の)還付だけされていたわけでしょ。(中略)それは事務局長が、事務局長の権限でできますかと。普通に考えれば、当然、執行部の先生方にね、『やっときますよ』『わかった』という了解がなければ、できないじゃないですか」

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