新宿歌舞伎町の賑やかな雑踏を抜けると、そこはセピア色だった…… 新宿歌舞伎町の賑やかな雑踏を抜け、とあるビルの8階に上ると、そこはうちの母ちゃんの家だった。 いや、少し語弊がある。 母ちゃんが台所で料理をするときのような香りのする、そんなお店だった。(語弊どころじゃない) 新宿といえば賑やかで人が多くて数歩進むたびに人にぶつかり客引きには声をかけられ(あいにく女の子には声はかけられない)、居酒屋は多くてなんだかいろんな匂いがして、外国人も多くていろんな言語が方々から聞こえてくるような、そんな地域柄。 だけれど、その日にいった『出汁しゃぶ・おばんざい「おかか」』というお店はまったく新宿っぽくなかった。 新しいお店に行くときは、少しドキドキする。 「6年3組」の教室(ってかどうやら居酒屋っぽい)の一つ下にあるのが、友人が予約をしてくれた「おかか」というお店だった。 お店に入ると、店員より先に、

