2019年の開始以来、多様な最新論文を取り上げている連載「Innovative Tech」。ここではその番外編として“ちょっと昔”に発表された世界中の個性的な研究論文を独自視点で厳選、解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。X:@shiropen2 本研究では、19年のベトナムの高齢者調査データを基に、50歳から65歳までの男女2123人を分析した。分析に当たっては、当時のベトナムの法定退職年齢(男性60歳、女性55歳)を基準にすることで、個人の事情ではなく退職したことそのものが脳に与える影響を正確に測った。 その結果、退職によって認知機能が改善するということが明らかになった。記憶力や会話力、さらには薬やお金を自分で管理する能力などを総合し

