ポイント 無磁場でエネルギー損失なく電流が流れる「異常量子ホール効果」を観測 「異常量子ホール効果」の量子化則が「整数量子ホール効果」と同様であることを発見 磁場を必要としない省電力素子の実現に向け大きく前進 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)と、東京大学(濱田純一総長)、東北大学(里見進総長)は、新物質のトポロジカル絶縁体[1][(Bi1-xSbx)2Te3]薄膜に磁性元素のクロム(Cr)を添加することで、無磁場でエネルギー損失なく電流が流れる「異常量子ホール効果[2]」の量子化則[3]を観測し、異常量子ホール効果と「整数量子ホール効果[4]」が本質的に同じであることを初めて実証しました。これは、理研創発物性科学研究センター(十倉好紀センター長)強相関物性研究グループのチェケルスキー・ジョセフ客員研究員(マサチューセッツ工科大学准教授)、吉見龍太郎研修生(東京大学大学院工学系研究
東京大学は、単一の自己形成量子ドットのゲートにイオン液体を初めて適用し、トランジスタの制御性を従来比で最大100倍に向上させたと発表した。 同成果は、同大 生産技術研究所の平川一彦教授、同ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構の柴田憲治特任講師らによるもの。同大学院 工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センターの岩佐義宏教授らと共同で行われた。詳細は、英国科学誌「Nature Communications」に掲載された。 半導体では、トランジスタの微細化・高集積化によって性能を高めてきたが、これまでと同様の手法での微細化が限界を迎えつつある。近年、この壁を乗り越えようと、新原理である単一電子トランジスタ(Single-Electron Transistor:SET)に関する研究が活発に行われている。SETでは、単一の量子ドットを電子の通り道として用い、ここにゲート電圧を加えることで、電
21世紀の技術と産業のカギを握るレアアース パソコンのハードディスクやCDプレーヤー、携帯電話などに欠かせない強力磁石の材料となるネオジム(Nd)。液晶パネルなどの製造に必要な研磨剤や蛍光体として使われるセリウム(Ce)。21世紀の技術と産業の発展のために、これらの「レアアース(希土類元素)」はとても重要な存在です。 レアアースとは、周期表の左から3番目の列にあるスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)と、本来はその下に入るけれど収まりきらずにはみだしてかかれるランタン(La)からルテチウム(Lu)までの15種の元素(これらを総称してランタノイドといいます)を合わせた17種の元素をまとめて指す言葉です(図1)。原子の構造、特に電子の配置やふるまいがユニークで、それが強い磁力を生み出したり光を発したりする原因になっています。 分離・回収の難しさが大きな課題に レアアース利用の課題の一つが、分
NECは11月5日、高速な静止画像圧縮エンジン「StarPixel」の販売を始めた。JPEG2000と同等の圧縮率でも圧縮時間は約10~40倍という高速・低負荷な点が特徴で、高精細画像の高速伝送や端末の小型化などが可能になるとしている。2014年に打ち上げ予定の小惑星探査機「はやぶさ2」も採用し、画像転送に活用する。 同社の中央研究所が開発した独自の画像変換・符号化手順により、処理負荷をJPEG以下に抑えながらJPEG2000と同等の圧縮率を実現するという。可逆圧縮版(圧縮率1/2)と、高圧縮率の非可逆圧縮版(1/5~1/100)があり、モノクロ・カラーとも可能。カラーは各色16ビットまでの高精細画素形式にも対応する。 カラー画像を使った圧縮実験で、JPEG2000比で圧縮率は同等ながら約10~40倍の圧縮速度、約6~13倍の伸張速度を達成したという。 可逆圧縮版は宇宙航空研究開発機構(J
米Googleは現地時間2012年6月26日、同社研究チームの機械学習技術に関する研究成果を紹介した。脳をシミュレーションする大規模ネットワークを用いた新たな手法により、コンピュータが猫を認識する能力を自ら身につけることに成功したという。 現在、機械学習技術を新用途に適用させるにはたいへんな作業を必要とし、例えば車とバイクの写真を区別できるシステムを構築しようとする場合、標準的な手法ではまず「車」あるいは「バイク」のラベルを付けた多数の写真を集めなければならない。そしてこれらラベル付けしたデータを使ってシステムをトレーニングする。 しかしGoogleは、Web上や「YouTube」ビデオから無作為に画像を収集し、人間の脳などの神経回路網の学習プロセスをシミュレーションする人工ニューラルネットワークを構築してトレーニングした。 Googleによれば、機械学習に使われているほとんどの人工ニュー
12個の原子が8セット並んでいる。他のでっぱりは関係のないキセノンの原子。Image: IBM 米IBM社は1月12日(米国時間)、12個の原子の表面に1ビット分のデータを記録する技術を開発したと発表した。世界最小の磁気記憶装置を作ることが可能になる技術だ。 物理学者はこれまで、磁気記憶素子をどこまで小さくすると量子力学の法則が優勢になり、データを確実に記録することができなくなるかについてはっきりわかっていなかった。例えば、並べる原子の数を8個にした場合、安定的な磁性状態を保つことがまったくできなくなると、今回の発見に関わったIBM社の研究者アンドレアス・ハインリッヒは説明する。 「そのようなシステムでは、あるひとつの状態から別の状態への変化が、データ記憶装置とは言えないほど短い間に、そしてまったく自然発生的に、次々と発生する。変化の回数は1秒あたり1000回に達するかもしれない」
2011/08/19 IBMが脳を模倣したコンピュータ・チップを公開 Popular Scienceによれば、IBMが人間の脳のような認知処理を行うニューロン・シナプス型のコンピュータ・チップの試作品を公開した(プレスリリース)。チップの試作はDARPAが出資するプロジェクトSyNAPSE (Systems of Neuromorphic Adaptive Plasitic Scalable Electronics) の第2フェーズで実施されたもの(フェーズ0と1もIBMが行った)。試作チップは2種類あり、45nm SOI-CMOSプロセスで作られ、一つは262,144個のプログラム可能なシナプスを持ち、もう一つは65,536の学習機能を備えたシナプスを持つ。既にこのチップでナビゲーション、機械視覚、パターン認識、連想記憶、分類などの簡単なアプリケーションに使える事を確認したという。この技
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