格差や貧困問題など、イギリスと日本の狭間で社会を見つめてきたブレイディみかこ氏が、5年ぶりの人文書 『それはどこでも起こり得る 壊れゆく世界への抵抗』 を世に問う。世界的に使われ出した“奇妙な言葉”を追っていくと、今ここにある社会の深層が見えてくる。イギリスのブライトンで移民の当事者として生きる立場から、リアルな情勢を語った。 【写真】この記事の写真を見る(6枚) ◆◆◆ 「自己責任」はもともとイギリスにはなかった――新著では、いくつかのキーワードになる言葉から、現代社会に底流するものの正体に鋭利に斬り込んでいますね。 ブレイディ いま人々の口の端に上る言葉を追って、社会・政治情勢を読み解いたのは、私は普段から言葉についてよく考えざるを得ない環境で生きているからです。日本ではこう使われているけれどイギリスでは意味が違うぞとか、こんな奇妙な言葉が輸入されて使われ出したなとか、特にカタカナ語に

