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ディズニー映画の制作を支えるネットワーク事例も、HPE Discover 2026基調講演レポート

“Juniper・MistとArubaの融合”でCiscoに対抗 HPE Networkingが語る「AI時代のあるべき姿」

2026年07月02日 12時45分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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AI時代に向け、HPEは「学習/予測/修正/保護」の要素を備えた“自律型ネットワーク”の実現を提唱している

 Hewlett Packard Enterprise(HPE)は6月、米ラスベガスで年次カンファレンス「HPE Discover 2026」を開催した。初日のHPE Networking基調講演では、HPEが買収したJuniper NetworksのCEOを務めてきたラミ・ラヒム氏が、買収完了後初めて、ラスベガスでのHPE Discoverのステージに立った。

 ラヒム氏が打ち出したのは、HPE/Juniperが得意とする「自律型ネットワーク(Self-Driving Networks)」分野で、大手競合であるCiscoに対抗を図るという戦略だ。

HPEが買収したJuniper NetworksのCEOを務めてきたラミ・ラヒム(Rami Rahim)氏。現在はHPE Networking部門のEVP兼GMを務める

人間による運用はもう限界、AI時代のネットワークのあるべき姿は

 今回のDiscoverを通じてHPEが強調したのは、AI時代におけるインフラレイヤーの重要性だ。ラヒム氏は、企業がAIアプリケーションやAIエージェント、リアルタイム体験の構築などを進めるなかで、ITインフラには新たな負荷がかかるようになっており、「インフラが新たな時代に対応できなければ、やがてはそのひずみが表れる」と語る。中でも、ネットワークはその根幹をなす。

 「ネットワークは、もはや“インフラを陰で支える存在”ではない。それは戦略的なプラットフォームであり、企業はどう運用し、イノベーションを起こし、スケールするかを考える必要がある」

 ラヒム氏は、HPEが掲げる自律型ネットワークのビジョンについて、AIがネットワーク運用を変革する「AI for Networks」、AIを支えるネットワーク「Networks for AI」の2軸から説明した。

 AI for Networksは、IT環境が大規模化/分散化し動的なものになるにつれて、手作業でのネットワーク運用が困難になっている現状に対応するものだ。具体的には、AIが自律的に問題を検知/診断/解決する仕組みを備え、ネットワーク稼働率の向上やトラブルチケットの削減を測り、ITチームがより戦略的な業務に集中できる状況を作り出す。

 一方、Networks for AIでは「AIの進化はネットワークのキャパシティにより制約を受ける」と指摘する。「GPUの導入に数十億ドルを費やしても、ネットワークが遅延やボトルネックをもたらすならば、AIの投資効果は損なわれる」と述べたうえで、「AI時代においてネットワークは不可欠なインフラだ」と宣言した。

 さらに、AI for Networks/Networks for AIのどちらにおいても「セキュリティが不可欠」であることを強調した。ラヒム氏は「ネットワークとセキュリティは一体的であるべき」というビジョンを示し、ネットワークに異常検知、ゼロトラスト、ロールベースのアクセス制御を組み込むことで「ユーザー体験とセキュリティはトレードオフの関係ではなくなる」と説明した。

 現在のネットワークに対するこうした要求があるからこそ、HPEは自律型ネットワークのビジョンを打ち出している。「AIが求めるスケールのネットワークは、人間の手作業ではもはや運用できない」(ラヒム氏)。そこで、AIがリアルタイムで変化を感知/学習し、最適化や保護、自己修正を行うネットワークを実現していく。

 この自律型ネットワークを実現するために必要な技術要素は、ハードウェア、ソフトウェア、シリコン、セキュリティ、AIエージェントなど広範に及ぶ。HPEでは、これらをクローズドループのシステムに統合し、「人間では到達できないスピードとスケールで稼働する」自律型ネットワークを実現していると述べた。

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  • 角川アスキー総合研究所