ファッション
特集 メンズブランドが揺らぎの中で立ち返る“スタンダード” 第7回 / 全7回

“愛着”はメンズのリアルトレンドになる?

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2026年6月15日号からの抜粋です)

津布久:半期に一度恒例のメンズリアルトレンド特集です。国内40のショップやブランドの展示会取材とアンケートから、2026-27年秋冬がどんなムードになりそうかをまとめました。今回初めて担当しましたが、これまでのAtoZ順ではなく、セレクトショップ、トラッド系、スポーツ・アウトドア系などのカテゴリーに分けて構成しました。

本橋:カテゴリーごとにイメージカットが入ったので、すごく分かりやすくなりましたね。

津布久:本当はストリート系のページも作りたかったのですが、シーズンの立ち上がりが遅いので掲載が難しいブランドが多かったです。今季は全般的に質感や素材感を大事にしているのが伝わってきました。おじいさんっぽいものや、ビンテージ感のあるものなど、本橋さんがコレクショントレンドとして挙げていた“愛着”を結構意識しているのがアンケートの回答にも表れていました。

本橋:“愛着”というキーワードはランウエイでは一大トレンドでした。リアルなトレンドとしては広まらないのでは?と思っていましたが、男性はビンテージやヘリテージを好む傾向があるし、メンズは流行が少ないけれど、古着も人気だし、意外と歴史や過去に遡る時間軸を生み出していけるかもしれないですね。

津布久:実際、ノスタルジックなアーガイル柄は多かったですね。カラーではブラウン系が多いし、全体にトラッドを意識しているブランドが見受けられました。

“いなたい”服に引かれる

本橋:ランウエイ発で取り入れやすいところでいうと、オフィサーコートや将校っぽいアウター、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」に出ていたようなノスタルジックなイメージの幾何学模様のニットは良いかなとは思っていました。さすがに「パンツはバミューダ!」というわけにはいかないですが、数年前の“グランパコア”と地続きな部分があり、僕自身もスエードのジャケットとかに手が伸びたりしています。“愛着”までいかないまでも、“いなたい”服には引かれます。

津布久:パンツはワイドが定番になってきていますし、撮影でリースしたワッペン使いのアイテムも気になりました。僕自身はもともと古着が好きで「バブアー(BARBOUR)」のオイルドジャケットや「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」のスイングトップを着ますが、スポーツ・アウトドアブランドのテック系ブルゾンも気になっています。

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