海岸埋め立て中止、失業への憤り… 天皇への直訴に走った無告の民
海岸埋め立て中止、失業への憤り… 天皇への直訴に走った無告の民
上野公園の一角にある精養軒の前で、事件は起きた。1929年11月21日午後3時27分。茨城県から還幸してきた天皇の車列に、突如ひとりの男が躍り出たのである。即座に警官らが殺到した。
取り押さえられたのは静岡県熱海町の22歳の青年で、奉書にしたためた直訴状を持っていた。地元の海岸を埋め立てる事業の非を訴える内容だった。
このころ、温泉町の熱海には海岸埋め立てをめぐる「町民の死物狂いの反対運動」がわ…




























