個人投資家7500人調査 「AI・半導体」への高い投資意欲、鮮明に
個人投資家調査2026 勝者の投資術(1)

調査は月刊誌「日経マネー」が26年4月10日〜5月6日に、個人投資家を対象にインターネットで実施。7509人から回答を得た。
個人投資家は高配当株や大型株投資を選好
「自分に当てはまる投資スタイル」を尋ねたところ、日本を主体とした「高配当・優待狙いなどの利回り投資」との回答が最も多く、全体の約22%を占めた。2位は「大型株・優良株中心の王道投資」が約20%だった。25年の前回調査から、1位と2位が入れ替わった。

高配当・優待株が支持される背景にあるのは、東京証券取引所が23年以降進めてきた資本効率の改善要請や上場維持基準の厳格化といった改革だ。その影響もあり、25年も増配や株主優待制度の新設や拡充を発表する銘柄がプライム上場企業を中心に相次いだ。株主還元強化の発表を先回りしたり、インカム収入を目当てに投資したりする投資家にとっては追い風となった。
大型株への根強い人気は、25年後半から急騰したAI・半導体関連株も大きく関係している。日経半導体株指数が25年の初めから26年5月末までに約3倍に上昇した一方で、東証株価指数(TOPIX)は同期間に約1.4倍にとどまる。直近の相場上昇は大型株の中でもとりわけAI・半導体関連株への資金流入が支えたが、個人投資家もその恩恵を受けた格好だ。1年半で株価が50倍超になった、半導体メモリー大手のキオクシアホールディングスなどで大きな利益をあげたエピソードが数多く寄せられた。
AI・半導体関連株の人気は26年も続きそうだ。「政府が掲げる『戦略17分野』の中で注目しているテーマ」に関する質問では、全体の約54%が「AI・半導体」と回答した。相場の過熱感も指摘される中、AI技術の社会実装に伴い今後も持続的な成長を見込む投資家は多い。2位以下は「防衛産業」が約32%、「資源・エネルギー安全保障・GX(グリーントランスフォーメーション)」が約24%、「航空・宇宙」が約23%と続いた。

若年層中心にAI利用が浸透
今回の調査では、AIツールを銘柄選びや売買判断に活用すると答えた投資家が全体の4割超を占めるなど、AI利用率の高さも浮き彫りとなった。利用率は10〜20代は約67%、次いで30〜40代が約56%と、若い世代では投資をする際のAI利用がスタンダードになりつつある。一方で、50〜60代は約39%、70代以上は約22%にとどまった。

24年に拡充されてから3年目を迎えた少額投資非課税制度(NISA)は回答者の約91%が利用。利用率は昨年から約3ポイント上昇した。使い方ではつみたて投資枠(年120万円上限)と成長投資枠(年240万円上限)、両方の利用が全体の約60%を占めた。
NISA投資枠の年間利用予定額について聞いた質問では、つみたて投資枠が平均78.9万円、成長投資枠が平均170.3万円だった。前者は前回調査から5.3万円、後者は10.1万円増加している。利用率と金額、いずれの側面からもNISAを通じた投資意欲の高まりが見受けられる。
調査結果の詳細は6月19日発売の「日経マネー2026年8月号」に掲載する。
(田中創太)
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