アメリカの独立記念日である7月4日(現地時間)、テネシー州チャタヌーガの名物であるケーブルカー「ルックアウト・マウンテン・インクライン鉄道」の車内アナウンスの内容が、SNS上で物議をかもしている。
問題となった車掌の発言「異論があるなら出て行け」
居合わせた乗客が撮影した映像には、問題となった車掌の発言が記録されていた。
車掌は車内アナウンスで「ここにはアメリカ人が数名しかいませんが、みなさん独立記念日おめでとう」と発言。続けて、「アメリカ人ではない方は、地球上で最も偉大な国へようこそ。異論があるなら出て行って結構です」と言い放った。映像には、その場で乗客が「黙ってください」と言い返す声も記録されている。
TikTokに動画が投稿されると、これまでに60万回以上再生され、「外国人排斥だ」「失礼すぎる」「こんなことがあるなんて悲しい」といった批判の声が殺到した。
車掌は解雇、責任者が謝罪「世界中からの訪問者を歓迎してきた」
苦情を受け、運行会社であるチャタヌーガ地域交通局(CARTA)は、同日中にこの車掌と面談し、解雇処分にしたと報じられた。
CARTAの責任者であるスコット・ウィルソン氏は7月7日の声明で次のように謝罪した。
「その場にいた乗客の皆様、そして動画を見て心を痛められたすべての方々に、深くお詫び申し上げます。このようなことは決してあってはならないことです。私たちは、乗客を侮辱したり排除したりするような言動を一切容認しません」
「当鉄道は131年間にわたり、世界中からの訪問者を歓迎してきました。乗車されるすべての乗客が尊重され、歓迎されていると感じる権利があり、私たちはそれを徹底することをお約束します」
CARTAによると、この車掌は同社が直接雇用していたわけではなく、請負業者を通じて雇われていたという。
しかし、米NBCニュースが7月8日に報じた内容によると、ウィルソン氏は当該の車掌と「オープンな対話を重ねる」とした上で、将来的に再雇用の機会があるかどうかを判断する意向を示した。
居合わせた乗客「わざわざアメリカに来てくれた人たちに、あんな思いはしてほしくない」
地元のニュース番組「Local 3 News」の取材に対し、現場に居合わせた乗客の1人であるチャールズ・シェアラーさんと、息子のネイサンさんが当時の様子を振り返った。
フロリダ州に住むシェアラーさん一家は、旅行でチャタヌーガを訪れていた。息子のネイサンさんは、列車に乗り込んだ直後から「不快な発言」が始まったと語る。
「車掌が外国人の方に対して何かしら見下すような発言をして、それから列車が動き出しました」
山を登る間の車内は静まり返っており、ほとんどの乗客が車掌の発言に居心地の悪さを感じていたという。ネイサンさんは当時の心境をこう語った。
「下りの列車に乗るときは、また何か言われた場合に備えて録画を始めようと思いました。本当に不快だったからです」
「わざわざアメリカに来てくれた人たちや、アメリカ市民であっても、あんな思いはしてほしくないと感じました」
