ロボット / Robot
ロボットとは、環境を感知したうえで情報を処理し、物理的な動作を実行できる機械システムの総称。製造ラインで活躍する産業用アームから、物流倉庫で荷物を運ぶAGV(無人搬送車)や、自ら経路を判断して走るAMR(自律移動ロボット)、人型のヒューマノイドロボットまで、その形態と用途は極めて多様だ。かつては人間があらかじめ設定した動作をなぞるだけの存在だったロボットは、AIとの融合によって2020年代に大きく変わった。ボストン・ダイナミクスの「Atlas」、テスラの「Optimus」、Figure AIの「Figure 03」など複雑な環境を認識して自律的に動作するヒューマノイドが相次いで登場し、製造・物流・介護・警備など幅広い産業への実装が始まりつつある。日本は産業用ロボットの主要生産国であると同時に、ヒューマノイドやサービスロボットの研究開発でも長い蓄積があることから、ロボット工学の中心地のひとつであり続けてきた。一方でロボットの高度化は、労働市場の変容や自律型兵器の倫理、そして「機械はどこまで人間に近づけるか」という根本的な問いを社会に突きつけている。『WIRED』ではロボット技術の最前線と、その社会的・哲学的含意を継続的に取材している。