Snowflake Summit

Snowflake、エージェント時代のデータの仕組みを多数発表--制御、ガバナンス、相互運用性、容易さを強化

末岡洋子

2026-06-04 09:42

 Snowflakeは米国時間6月1~4日、カリフォルニア州サンフランシスコで年次カンファレンス「Snowflake Summit 26」を開催している。

 メインの発表が行われた会期2日目の基調講演では、共同創業者でチーフアーキテクトのBenoit Dageville氏と、製品担当エグゼクティブバイスプレジデントのChristian Kleinerman氏が登壇。コーディングエージェント「CoCo」(旧Cortex Code)とナレッジワーカー向けエージェント「CoWork」(旧Snowflake Intelligence)の改称を発表するとともに、ストリーミング、セキュリティ、相互運用性、エージェント制御にわたる大規模な製品アップデートを披露した。Thomson Reuters、Under Armour、Samsungの3社も登壇し、AIエージェントの実運用事例を語った。

共同創業者が語る。「創業時からデータのサイロと戦ってきた」

 Dageville氏は、2012年の創業当時を振り返り、データが互換性のないシステム間でサイロ化し、一貫したガバナンスが不可能という2つの課題を解決したかったと切り出した。

Snowflake 共同創業者 チーフアーキテクトのBenoit Dageville氏
Snowflake 共同創業者 チーフアーキテクトのBenoit Dageville氏

 解決策として同氏らは、全てのデータタイプを統合して扱うこと、ストレージとコンピュートを分離してほぼ線形のスケーリングを実現すること、そして全ユーザーに向けたフルマネージドのゼロメンテナンスサービスを提供すること――という3つの原則を描き、Snowflakeを設計したという。

 2016年にDageville氏らが作成した論文は、今年(2026)の「ACM SIGMOD Test of Time Award」を受賞した。Dageville氏は、「創業当初の設計思想が現代のクラウドデータシステムに今も影響を与え続けていることが証明された」と述べた。

 そうして設立されたSnowflakeは、10年以上にわたってデータのサイロを体系的に解体してきた。マルチクラウド/マルチリージョン対応、シームレスなデータシェアリング、「Apache Iceberg」によるオープンな相互運用性、そして非構造化データへの対応である。

 さらにコンピュートの面では、「Python」や「Java」などの非SQLワークロードを実行可能にする「Snowpark」、トランザクション処理と分析処理を単一プラットフォームで統合する「UniStore」、オープンソースの標準PostgreSQL互換インターフェースを提供する「Snowflake Postgres」、あらゆるコンテナー化されたアプリやAIワークロードをデータの隣で直接実行できるコンテナーサービスへと拡張してきた。

 全ての取り組みが、「テクノロジーの制約でデータのサイロを生まないようにする」という、創業以来の一貫した目標に基づいているとDageville氏は語る。

 現在は生成AIとAIエージェントの時代だ。この時代に成功するための条件としてDageville氏は、「世界最高のデータプラットフォーム、AIとデータが同一プラットフォーム上に統合されたアーキテクチャーの2つが不可欠だ」と述べ、「AIスタックを別に構築することは過去と同じサイロを再現するだけだ」とも警鐘を鳴らした。

 「AIとデータが1つのプラットフォームを共有することでフライホイール(相乗効果)が生まれる。データがAIをより賢くし、AIがデータプラットフォームをより速く、より生産的にする」(Dageville氏)

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