ここ数年で筆者が最も気に入っているガジェットは、間違いなく「Flipper Zero」だ。ポケットサイズのマルチツールであるこのデバイスは、所有者に普段は立ち入ることができないデジタル世界へのアクセスを許可してくれる。
かわいらしいピクセルアートのイルカを用いたインターフェースにより、ハッキングの完全な初心者でも、RFID、NFC、無線リモコン、iButtons、デジタルキーカードの読み取りやコピー、さらにはエミュレーションをすぐに始められる。デバイスに直接有線でアクセスするためのGPIOインターフェースや、リモコンを使用する機器と通信するための赤外線(IR)送信機も備えている。追加モジュールを使用すれば、Wi-Fiハッキングなどの探索も可能だ。

創業者が投稿したFlipper Oneの画像(Pavel Zhovnerの投稿)
筆者は、Flipper Zeroを工具箱に入れておく実用的な道具としてだけでなく、優れた教育用ガジェットとしても愛用している。サイバーセキュリティやワイヤレス技術に関心を持つ若者や年配の愛好家にとって、素晴らしい入門機となるからだ。
このツールが注目を集めた背景には、その機能を誇張したソーシャルメディアの動画の影響があったことは否定できない。ガソリンスタンドの価格表示を書き換えたり、最新の車両のロックを解除したりすることは不可能だが、199ドル(機能を拡張するWi-Fi開発ボードは別途35ドルだが、Wi-Fi Pineappleのような専用のセキュリティツールには及ばない)という価格を考えれば、適切な用途において信じられないほど有用なツールであった。
「Raspberry Pi」やミニPCを使えば、Flipper Zeroと同等の機能を持つシステムを構築することは可能であり、性能もそちらの方が高い。しかし、Flipper Zeroのような、まとまりの良さや使いやすさには到底及ばない。私が自作した「Franken-Zero」は、サイズが大きく、かさばり、多くの部品がぶら下がって乱雑なものになってしまった。
だからこそ、私はFlipper Zeroの後継機である「Flipper One」の開発を注視してきた。これまでの情報によれば、この新モデルはプロジェクトをより本格的な方向へと導くものになりそうだ。

Flipper Oneケースのレンダリング画像(提供:Fit-Note7659/Reddit)


