先月よく読まれた記事を再配信します(2026年6月16日の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。 

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「ノリが高すぎる」子育て家庭に広がる悲鳴
記録的不作の背景に海水温の上昇 生産量が回復しても下がらぬ価格 温暖化や高齢化…重労働に産地も苦闘

 ノリの価格の高止まりが続いている。約10年前からじわじわ値上がり、近年は約10年前の2倍超に高騰した。消費者からは値上がりを実感する声が相次いでおり、令和の米騒動も相まって「ノリを巻いたおにぎりは、もはや高価な食べ物」と、食べ盛りの子どもを育てる保護者らはお手上げ状態になっている。背景には記録的な不作や漁師の高齢化、燃油の高騰など複雑な事情が絡んでいるという。値上がりの現状とその背景を取材した。

「ノリが高すぎる」子育て家庭に広がる悲鳴

「スーパーでノリを買おうと思ったら、値段が高くて思わず二度見してしまいました」

 3人の小学生男子を育てる都内の40代母親は、店頭価格に目を疑った。近所のスーパーでは、40枚入りのおにぎり用ノリが以前は400円前後で購入できていたが、最近では700円台にまで上昇したという。

「『うそでしょ?』と思う値段でした。以前から徐々に値上がりはしていました。でも安いノリは色が明るくて味も好みではなかったので、『少し高くてもいつものを』と買い続けていましたが、さすがに難しくなりました」と苦笑する。

 食べ盛りの息子たちの軽食は、おにぎりからパンやうどんにシフトしている。

「お米もノリも高く、毎日作っていたおにぎりが高級品になってしまいました。コンビニのおにぎりも小ぶりになり、ノリなしのものが増え、買う機会も減りました。

 家でおにぎりを作るときは、ノリの代わりにおかかやふりかけをまぶすようにもしています。ただ、うちの子たちはノリが大好きだし、ノリがないと食べるときにボロボロこぼしやすくなるので、本当は巻いてあげたいです」

 2歳から6歳の3人を育てる都内の30代母親は、子どもたちがノリ好きで食卓には欠かせないため、ハサミで小さく切って“増量”させているという。

「子どもたちはノリがあると食が進むようなので、切らさないようにしていますが、よく買っていた大判のノリは30枚で1000円以上するので、最近は少量パックのおにぎりノリを買って、はさみで切って、たくさんあるように見せています。いっぱい入っている中国産や、明るい色のノリを買うこともありますが、本当は黒々した国産のものを選びたいです」と本音を漏らす。

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大楽眞衣子
ライター 大楽眞衣子

ライター。全国紙記者を経てフリーランスに。地方で男子3人を育てながら培った保護者目線で、子育て、教育、女性の生き方をテーマに『AERA』など複数の媒体で執筆。共著に『知っておきたい超スマート社会を生き抜くための教育トレンド 親と子のギャップをうめる』(笠間書院、宮本さおり編著)がある。静岡県在住。

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