グリニッジ王立天文台の旧本館を通る本初子午線。 Photograph by Danita Delimont, Alamy 今からちょうど250年前にイギリスの天文学者が出版した船員向けのガイドブックが、後にイングランドのグリニッジが地球の経度の基点として定められるきっかけを作った。ここでは、本初子午線が定められるまでの“経緯”を振り返ってみる。 ネヴィル・マスケリンの1763年の著作『英国航海者ガイド』(The British Mariner's Guide、以下『ガイド』と記載)は、その後の数十年にわたって、洋上で現在位置を知るための標準的な方法として用いられた。『ガイド』の内容を補う『航海年鑑と天体暦』(The Nautical Almanac and Astronomical Ephemeris、以下『年鑑』と記載)も、マスケリンによって1766年以降の毎年出版された。 『ガイド』と

