ソフトウェアの工数見積もりは40年以上にわたって研究されてきた古いテーマで、入門書も実践書も数多い。だが現場で広く流布する「常識」の多くは、一次資料まで遡ると実証根拠が確認できない。確率分布が書ける前提で精度を磨いてきた見積もり研究は、確率分布が原理的に書けない領域から来る大幅超過には対応していない。見積もりが大幅に外れる事例の多くは、見積もり研究が前提としてきた範囲の外側で起きている。
私がIVSに足を運ぶ目的は、スタートアップ界隈の顔色を見る、というところにあります。2024年から毎年参加していて、いわば定点観測です。派手なピッチや投資家の熱視線といった見出しの裏側で、現場の温度が去年からどう変わったのかを肌で確かめる。今年もその目的で京都に行ってきました。 結論から書くと、2026年夏のスタートアップ界隈は、資金の入り口と出口の両方が同時に細くなっています。そして、その細り方が現場で別々の悲鳴として噴き出している。今回はその構造を整理していきます。 EXITから「上場」が静かに消えつつあるVCに資金調達の相談をすると、M&Aが前提であることが分かります。 以前はEXIT手法として「上場か? M&Aか?」という議論でした。どちらを目指すのかを起業家と投資家が並べて検討する、そういう選択の問題だったわけです。ところが今は、そもそも上場という選択肢が机の上から下げられつつあ
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