有効で根本的な治療法がない慢性期の脳性まひでも、乳歯の幹細胞を使うと改善が見られることを、名古屋大学などの研究グループがラットモデルでの実験で明らかにした。現在、同大医学部附属病院での臨床試験に移行している。乳歯は永久歯に生えかわる際に抜けるため、体への負担が小さく、1本の歯から多くの幹細胞が培養できる利点もある。幹細胞自体に免疫調整能力があるため免疫拒絶が起こりにくく、免疫抑制剤を使わなくても良いため、医療経済の面からも期待される。 名大病院総合周産期母子医療センターの佐藤義朗センター長(小児科学・新生児学)らの研究グループは、赤ちゃんが産まれる前後に低酸素脳症になることで引き起こされる、脳性まひの治療法についての研究を進めてきた。脳性まひになると、歩行に障害が起こったり、食事の際に噛んで飲み込むのが困難になったりと、様々な症状が生じる。国内では500人に1人ほどが発症すると見積もられて

