2010年代に出現した在特会という社会病理を前に、それに対抗するカウンター運動は不可欠であり、ヘイトスピーチ解消法や罰則つきヘイト規制条例などの成果をもたらしてきた。しかし、参政党の主張は反グローバリズムや積極財政など通常の政治的主張も含み、差別的言動も外国人への不信を煽るものであるが、一義的にヘイトスピーチと定義しうるかは議論がある。 ここにあって、昨今の反差別アクティビズムは、その運動スタイルのビジュアル的側面において斬新さがあるものの、主張の内容は極めて独善的で、すでに多くの論者が指摘しているように、「何がヘイトか」を決める権利を恣意的に独占し、「レイシスト」と認定した相手にはどんな罵詈雑言を浴びせても構わないと信じている。 東大での参政党の講演会阻止は、「正義」を掲げていれば実力行使も免罪されるという「反差別無罪」の帰結であろう。このような暴挙は抗議でも運動でも何でもない。また、こ

