国語・現代文でネット中傷の問題に迫る開成中の授業。連載第1回で紹介した1、2回目の授業では、まずは「他人事」にしない感覚と、中傷を加速させる装置としてのネットの特性を考えた。今回は、「人間の側の問題」に引きつけた3回目の授業を報告したい。人間の欲求やアイデンティティー、モラトリアム……先生からは哲学的な言葉がボールのようにポンポンと飛び出した。必死に打ち返す生徒たちに、伝えたメッセージとは――。(次回は26日)【宇多川はるか/デジタル報道センター】 手軽な加害、一方で被害は… 9月29日朝。「気をつけ、礼!」。チャイムが鳴って3回目の授業が始まり、まず神田邦彦先生(58)が投げかけた。「なぜネット上の誹謗(ひぼう)中傷が心に刺さるのか? なんでだと思う?」 「匿名だから、誰がやっているか分からない」 「大量になる」 「相手の目的が分からない」 「自分への誹謗中傷が読めるスマホを常に持ち歩い

